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[ACL]川崎Fは2連敗で2位通過、決勝T1回戦でG大阪と激突へ

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[5.19 ACL第6節 川崎F0-2浦項 等々力]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は19日、グループリーグ最終節を行い、H組の川崎フロンターレは浦項スティーラーズ(韓国)と対戦。ともに決勝トーナメント進出を決めている両チームによる首位通過を懸けた一戦は、前半12分に浦項のFWノ・ビョンジュンが先制点を決めると、後半27分にもFWデニウソンが追加点を挙げ、2-0で勝った。

 ACL2連敗で浦項に首位の座を明け渡し、H組2位通過となった川崎Fは、6月24日の決勝トーナメント1回戦でF組1位のG大阪とアウェーで対戦することになった。

 引き分け以上で首位突破が決まる川崎FはDF森勇介が出場停止。システムは4-4-2で、GK川島永嗣、4バックは右から山岸智、井川祐輔、菊池光将、伊藤宏樹と並んだ。中盤は横山知伸と谷口博之のダブルボランチで、右に中村憲剛、左にヴィトール・ジュニオール。鄭大世とジュニーニョが2トップを組んだ。
 浦項は4-3-3の攻撃的なシステムで、3トップには右からデニウソン、ステボ、ノ・ビョンジュンが入った。

 立ち上がりから攻勢に出たのはアウェーの浦項。球際で激しく当たり、川崎Fにプレッシャーをかけると、ボールを持っても個々の選手が高いテクニックでボールをつなぎ、前線の3トップが果敢に仕掛けた。

 川崎Fは長身FWステボのポストプレーを抑え切れず、左FWのノの個人技に対面の山岸が翻弄されるなど守勢を強いられ、前半5、12分には立て続けにゴール前でFKを与えてしまう。

 前半5分のFKのピンチはゴールポストに助けられたが、同12分のFKで先制点を許した。PAすぐ外、ゴールまで約17mの距離からノの右足が放ったキックはきれいな弧を描いてゴール右上隅へ。いきなりビハインドを負う展開になった。

 川崎Fは前半16分、谷口の右クロスからヴィトール・ジュニオールが右足ボレーで狙うチャンスがあったが、フリーだったにもかかわらず、シュートを浮かしてしまう。同24分にはノに右サイドを突破され、クロスを上げられたが、菊池がダイビングヘッドでクリアし、ピンチを逃れた。

 なかなかリズムに乗れない川崎Fだが、前半42分に最大の決定機が訪れた。ジュニーニョのスルーパスに反応した鄭がドリブルで相手DFの股間を抜き、右足でシュート。しかし、惜しくもGKの好セーブに阻まれた。

 川崎Fはハーフタイムに山岸を下げ、FWレナチーニョを投入。井川が右サイドバックに回って横山がセンターバックに下がり、ヴィトール・ジュニオールがトップ下、レナチーニョ、鄭、ジュニーニョの3トップという4-3-3にシステム変更した。

 後半9分、カウンターからジュニーニョ、中村とつないで右サイドに展開。レナチーニョがスピードに乗ってサイドを突破し、右クロスを上げると、そのこぼれ球を鄭が右足で狙ったが、ゴール外側のサイドネットだった。

 後半15分には谷口がミドルシュートを放つなど徐々に押し込み始めたが、浦項も粘り強く守り、ボールを奪うと素早く速攻に転じた。カウンターには鋭さがあり、川崎Fにもたびたびヒヤリとするピンチがあった。

 そして後半27分、自分たちのパスミスからカウンターを浴びると、ノからデニウソンにスルーパスを通され、デニウソンがGK川島の股間を抜くシュートを放ち、2点目。勝利とグループリーグ首位突破を決定付けた。

 川崎Fは後半40分にも相手GKからのロングキック1本でデニウソンに最終ラインの裏に抜け出され、決定的なピンチを招くなど最後まで攻守ともにかみ合わず、0-2の完敗を喫した。

(取材・文 西山紘平)

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