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不安残るCB、バックアップは国際Aマッチ未経験の山口と槙野

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 運命のW杯アジア最終予選3連戦へ、不安を残すのがセンターバックの駒不足だ。DF中澤佑二(横浜FM)、DF田中マルクス闘莉王(浦和)のバックアップを務めるのは、オシムジャパン時代の06年10月11日のインド戦以来、約2年半ぶりの招集となったDF山口智(G大阪)と、A代表初選出のDF槙野智章(広島)の2人で、ともに国際Aマッチ出場経験はない。DF寺田周平(川崎F)が負傷離脱中で、DF高木和道(G大阪)もチームで出場機会に恵まれない状況に、層の薄さを露呈する結果となった。

 岡田武史監督は山口の招集について「当初は寺田を考えていたが、ケガで無理ということで、バックアップになる選手を選んだ。経験があって、チームにプラスのメンタリティーを与えられる選手。いざというとき、DFを統括できる選手」と説明した。

 槙野はA代表初招集。指揮官は「広島では3バックのストッパーだが、ほぼ4バックの左サイドバックというイメージ。この間のナビスコ杯では右サイドバックという感じだった」とセンターバックと同時にサイドバックでの起用も示唆し、「未知数だが、ポテンシャルは攻守に感じる。一度呼んでみたいと思った」と話した。

 闘莉王は左太腿痛のため20日のナビスコ杯・大分戦を欠場した。24日の大宮戦出場には意欲を見せているが、ケガの状態は気になる。中澤も20日のナビスコ杯・広島戦前にめまいを訴え、点滴治療を受けた。広島戦には先発出場したものの、闘莉王&中澤という不動のセンターバックも体調は万全ではない。

 闘莉王と中澤に何らかのアクシデントが起きた場合を考えると、背筋が寒い。バックアップを含めたセンターバックへの不安は、岡田ジャパンの“アキレス腱”になりかねない。

(取材・文 西山紘平)

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