[5.27 キリン杯 日本4-0チリ 長居]

　日本代表は27日、キリン杯第1戦でチリ代表と対戦。前半20、24分とFW岡崎慎司(清水)が立て続けにゴールを奪うと、後半7分にDF阿部勇樹、同ロスタイムにMF本田圭佑が代表初ゴールとなる追加点を決め、4-0で快勝した。
以下、試合後の選手コメント

●FW玉田圭司(名古屋)
―右足首をまた痛めた?
「前半の最初にファウルを取ったときに蹴られてひねった。インステップで蹴ろうとしたけど、足首もびびっていたし、全然ダメだった。ちょっと痛めたかなという感じ。とりあえず(練習再開の)あさって(29日)、足の様子を見てみないと」
―攻撃陣は新しいメンバーだったが?
「新鮮だった。よかったと思う。みんなの特徴も出ていたし。オカ(岡崎)は裏を狙うのが得意だし、飛び出し役で脅威になっていたし、相手も嫌がっていた。本田もフィジカルを生かしたプレーが良くて、アクセントになっていた。オランダで結果を出しているから自信を持ってプレーしてたと思うし、代表にとっても貴重な戦力になると思う」

●FW岡崎慎司(清水)
「前からガンガンいくのが上手くはまった。その分きつかったけど、いい時間に点が取れた。清水で左サイドをやっていても、右サイドに流れたりしている。サイドをやっていても、自分の得意な形が出せるのはいいこと」
―1点目はよく詰めていたが?
「こぼれ球を狙っていた。(本田)圭佑のシュートだったから、こぼれてくると思っていた」
―2点目の場面は?
「(中澤)佑二さんがトラップした瞬間に飛び出そうと思った。自分のことを相手も見ていなかったし、後ろから走り込んだら上手くトラップできた。結果を出せて自信になった。味方にも自分の存在をアピールできたと思う」

●MF本田圭佑(VVV)
―初ゴールだが?
「完璧なボールが(山田)直輝から来た。あれは決めないと話にならない。みんな(マスコミ)に散々、書かれていたので、そろそろ見返さないとなと思っていた。きょう決めないと流れが悪くなる。オランダでも1点目を取るまでは時間がかかったけど、1点取ってからはリラックスしてできるようになったからね。この試合はあくまで準備。勝てたのはよかったけど、あくまで6月6日のための準備。1つのステップアップはできたけど、まだそういう段階。これから何ができるかが大事」
―右サイドでの出場だったが?
「チームでは3トップの後ろの3枚の中盤の右サイド。あの位置でボールを受けるのは慣れている。ただ、個人の打開が少ないのは、このチームの課題。早くパスを選択し過ぎて、失うこともある。それが、このチームの良さだけど、あまりにも個人の打開がないから俺がその役目を負った。コンビネーションはVVVより面白いけど、個人がもっとトライしないと始まらない。リスクを負う選手がいないので、状況を打開できる場面がなかなかない。もう少し個人技が1つ2つ出てくると、攻撃が多彩になるし、もっと強いチームになると思う」
―3試合目の出場だったが、一番いいプレーができた?
「コンディションは悪かったし、後半は全然よくなかった。前半のプレーが続けられればイメージどおりだけど、もっといける。後半はバテて消えていた」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
「いいゲームができた。相手にもチャンスをつくられていたけど、4-0という結果はよかった。僕らも相手に負けないように前からプレッシャーをかけて、そこから自分たちのリズムができた。メンバーが変わってもやることは変わらないと思っていたし、個人的に変えたところはない」
―ブンデス優勝を決めた試合からわずか数日だったが、疲れは?
「厳しい日程の中でどれだけできるかと思ってやった。今までのW杯予選の中でもこういう厳しい日程はあったし、きょうも最初からやろうと思っていた。後半は多少足が止まったりたけど。前半はできたと思う」
―直輝とは浦和でもやったことがある?
「一緒にやったことはないですね。18歳でこういうところを経験できるのはすごいいいこと。浦和にとっても日本にとってもいいことだと思う。きょうもアシストして結果を出しているし、頑張ってほしいですね」
―誰が出てもある程度できるようになったのか。
「チームコンセプトがすごくわかりやすいし、シンプル。なかなか試合に出られなかった選手がこうやってピッチで表現してくれたのが良かったと思う」

●MF中村憲剛(川崎F)
―先制の場面で岡崎に出したボールの意図は?
「後ろからクサビを入れたとき、前を向ければチャンスになる。そこは、食いついてくる相手には有効になる。オカもタマも狙えるので、裏を狙うパスを考えていた。きょうは裏のスペースがいっぱいあった」
―1年前に0-0-で引き分けたチリに4-0で完勝。
「チリは去年やって僕が一番ビックリした相手。1年ちょっとたったが、チームとしてのコンセプトができるようになった結果だと思う」
―山田直輝は?
「直輝はとにかく走る。止まらない。彼の動きを見てバランスを取った。のびのびやらせてあげたいからね」

●DF阿部勇樹(浦和)
―センターバックはいつ以来?
「思い出せないですね。センターバック自体が久々だったので、(中澤)佑二くんとの距離感を大事にして、ラインを合わせようとした。時間が経つにつれて徐々に距離感とかラインの駆け引きもよくなったと思う」
―サイドから攻め込まれる場面も多かったが?
「それでも中でマークに付けていたら防げるし、最後のところでしっかり付いていれば跳ね返せると思っていた。危ないシーンはあったけど、粘り強くできたと思う」
―ゴールの場面は?
「ヤットさん(遠藤)をJリーグを見ていても、あそこらへんに来るかなと。ボールがすごい良くて当てるだけだった」

●DF今野泰幸(F東京)
―サイドバックの出場だったが?
「久しぶりですね。いつぶりかな。手応えがあったか、なかったか分からない。もっとつなぎに入りたかったし、試合に入るまでに時間がかかった。相手がプレッシャーに来ているからこそつなぎたかったし、前半はミスも多かった。チームは勝ったけど、個人的に手応えがあったかどうかは分からない」

(取材・文　矢内由美子、西山紘平)