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日本vsチリ 試合後の岡田監督会見要旨

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[5.27 キリン杯 日本4-0チリ 長居]

 日本代表は27日、キリン杯第1戦でチリ代表と対戦。前半20、24分とFW岡崎慎司(清水)が立て続けにゴールを奪うと、後半7分にDF阿部勇樹、同ロスタイムにMF本田圭佑が代表初ゴールとなる追加点を決め、4-0で快勝した。
以下、試合後の岡田武史監督会見要旨

岡田武史監督
「中2日の選手もいて、練習も実質、1日しかなかったが、チリというアグレッシブでタフなチームとやれるということで、自分たちがどれだけタフになったか、どんな状況でも勝つことにこだわってできるかということを選手に問いかけてスタートした。選手は尻込みせず、下がらずに戦ってくれた。自分たちがやろうとしていることに自信を持ってやってくれたことに満足している。1対1でやられる場面や、横パスやバックパスを取られて大ピンチになる場面が何回かあった。特に右からのアーリークロスはまねしたいぐらいで、自分たちにとって財産になる試合だったと思う。チリがあれだけやってくれたおかげでいろいろ分かったし、貴重な体験になったと思う」

―高い位置からプレッシャーをかけていたが?
「別にきょうに限ったことではなく、我々がやろうとしている戦い方のひとつ。立ち上がりはプレッシャーが遅れて、フリーでサイドの裏に蹴られる場面があった。もう少し下がらずにと指示して徐々によくなっていったと思う」

―2得点の岡崎については?
「彼の裏に出ていく特徴を出してくれたと思う。ストライカーの素質は、クロスボールにニアに飛び込んでいけるし、ボールを待たないし、守備もできる。ある意味、ストライカーらしいストライカーだと思う」

―本田と岡崎のポジションは?
「4-2-1-3で行く上で、きのうの戦術練習の中で本田は右がやりやすいということだった。岡崎はどちらでもいいと言っていたし、きのうのゲーム形式の練習でも安定していたので、そうした」

―ピンチもかなりあって、相手のミスに助けられたが?
「我々が下がって、守って抑えるのか、それとも打ち合いにいくのかというと、きょうは打ち合いに行きたかった。ただ、打ち合いにいったからといってピンチをつくってもいいわけではない。相手が上手くて防げないピンチもあったが、十分注意すればつくられなくてよかったピンチもあった。きょうのピンチがそれでよしとは思っていない。ひょっとしたら1点くらい入れられた方がよかったのかもしれない」

―選手がいろいろなポジションをこなせるようになっているが?
「今野にしても、阿部にしても、別に突拍子もないポジションではない。前回のチリ戦も阿部はストッパーだったし、今野も左サイドバックは何回もやっている。ただ、彼らはきょう本当に素晴らしいプレーをしたし、層が厚くなった面はある。全員が万全の状態でそろうことはないし、何人かケガ人が出ても、みんなで対応できるという意味ではひとつのチームになってきたというのは感じている」

―山田の投入については?
「ケガなどの理由で使わないと決めていた選手が何人かいたので、山田には必ず何分かはやらせようと思っていた。長くて30分とか、最初なので長い時間はきついかなと思っていたが、前半の早い時間に玉田が足を痛めてきつそうだったので投入した。前線は矢野と山田ぐらいしかいなかったが、矢野の使い方は僕の頭の中ではちょっと違ったので思い切って使った。ミスもあったが、ほどほどではなく、チャレンジして素晴らしいプレーもしてくれたし、最初の試合でここまでやってくれるとは思わなかった」

―中村憲剛については?
「正直に言うと、今日のシステムは憲剛のためにやったという面もある。彼を生かすにはあのポジション(トップ下)がいいと思っていた。彼にはジェラードのイメージを持ってくれと言っている。本当に素晴らしいプレーをしてくれたと思う。ちょっとバテて守備に戻れないところもあったが、2回あった得点機のうち1点でも取っていれば文句なしだった。試合前にこのポジションは点を取るポジションだと言っていた。そういう意味で帰ってきたときに“2回あったな”と言った」

―ウズベキスタン戦に向けて収穫は?
「前回の試合から2ヵ月ぐらい空いたが、実質1日だけの練習でも違和感なくできるようになっている。チームとして機能していたし、体に染み付いてきたというか、ベースができてきた。どんな相手と、どこでやろうと変えない部分がしっかりできてきた。ただ、アウェーの公式戦はそんなに簡単にはいかない。先に1点取られたら分からないし、次のベルギー戦を戦ってからリセットして、新たな試合を迎えたいと思う」

<写真>日本代表岡田監督
(取材・文 西山紘平)

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