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日本vsカタール戦後の岡田監督会見要旨

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 石井竜也の君が代はわざとなのか高揚のなせる技なのかあちこちでフラット(音程が下がる)して不安定な内容。空模様も関東地方梅雨入りといやな予感。試合開始早々に中村憲剛起点にポンポンとボールがまわり日本先制。スタジアムのビジョンにウズベキスタン戦で退出命令を受けカタール戦にベンチに入れない岡田武史日本代表の喜ぶ姿が映しだされた。そこまではよかったのだが・・・・・「ホームでいい試合をしたいと思っていた。選手もひとりひとりそう思って帰ってきただろう。もちろんチームとしてもよい戦いでホームで喜びを分かち合いたい。そう思っていた。悔しい。しかし、こういう試合をどう生かすかだと思う。まずは最終戦のオーストラリア戦を勝ちにいく。

(岡田監督ははっきりとこの試合を失敗と位置づけている。ウズベキスタン戦に続くアンフェアな笛についてはコメントはなかった)

ポジションの変更などをやって変化をつけて出場が決まったあとのモーチべーションの低下を避けたかった。ロッカールームには行った。戦術的なことを指示しようと思ったのだが久し振りに動きも鈍く生き生きとしていない選手たちにメンタルな面の言葉をかけた。後半は玉田圭司岡崎慎司の2トップとその下に中村憲剛が左外に中に中村俊輔の指示を出してピッチに送りだした。何人かの選手が動きが悪く後半開始から変えるつもりで用意させていたが私のハーフタイムの言葉でどこまで変わるか見てみることにして用意させたメンバーにはひとまずやめを伝えた。

(この後半早々の左へ憲剛を出したのは失敗だったと思う)

審判が悪いとか芝がダメだとか暑いとか疲れているとか「言い訳」を言わないことをこころがけてきた。どんな状況下でも戦えるチームを目指した。どんなときにもできるチーム。ある程度それができていたが今日はダメだった。正直暑かった。疲れていた。動けなかった。ミスをしないでそこそこやろうとチャレンジしない選手がいた。チャレンジする選手としない選手がピッチに混在することはチームのバランスを崩した。バランスが崩れると負の連鎖が始まった。(修正を指示できない)ベンチで指示を出すことができないのはこうも意思をチームに伝えられないものなのかと思った。ベンチにいるときは開き直ってやっているんだが正直上からというのはとても緊張したし意思疎通ができないもどかしさを感じた。上から見ると選手の足がとまっているそれをどうしたらいいのかなんとももどかしかった。できている試合もある。できていない試合もある。今日は選手にできている試合をさせてやれなかったという悔いを感じる試合だった。

(田中マルクス闘莉王の後半の上がりのタイミングはいつもの岡田さんの指示よりもはやかったような気がする。随所にチームがバラバラな感じがあった。させてあげられなかったという言い方にはそのことが残念だという思いがある)

まあ一回負けたからといってそんなに深刻になることはない。あ、いや負けてないか(本日の試合の結果のこと)。先制したあとにゲームをコントロールするようなやり方をしなかった。もし本大会だったらやるかもしれないが今この時点ではそんなことはしない。いままでどおりのやってきたサッカーをやれとハーフタイムに言った。チャレンジすることがチームにも私にも必要だと思っている(相手に合わせたりするのではなく自分の信じるサッカーをする)

<写真>日本代表岡田監督

(取材・文 戸塚隆)

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