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[高校MOM_35]桐光学園高MF高溝竜稀(2年)_電光石火の先制弾

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]

[7.12 JFAプリンスリーグ関東1部第11節 桐光学園高 2-1 三菱養和SCユース 桐蔭学園高G]

 電光石火の先制ゴールだった。自力での全日本ユース(U-18)選手権出場を決めるためには勝ち点1が必要な桐光学園高(神奈川)は前半2分、左サイドのMF菅能将也のクロスをFW坂本颯が中央へ折り返す。すると前線へ駆け上がっていたボランチのMF高溝竜稀が右足シュートをゴール左へ沈め、先制点を奪う。
 小澤満GKコーチが「守備力も高いけど、攻撃でも相手の嫌なところをつける」と分析するMFの先制ゴール。「ゴールは練習通り。最高でした」と微笑んだ高溝の一撃でチームは勢いに乗った。
浦和ユースから5得点を奪うなど全国屈指の攻撃力を誇る三菱養和SCユース(東京)に対し、堅守の桐光は数的優位をつくらせず、同点ゴールを許さない。勝てば逆転優勝の可能性がある養和は果敢に攻撃を仕掛けてくるが「個人の部分では相手の方が上。通用しないのは分かっていた。だから判断で上にいかないといけない。次、次とすぐに頭の中を切り替えて。相手をどんどん焦らせてやろうと思った」と冷静だった高溝は、的確な視点と豊富な運動量で味方と相手選手を挟み込み、次々と攻撃を潰していった。
 そして後半2点目を奪ったチームは相手の追撃をかわし全国切符獲得。全国総体神奈川県大会予選初戦敗退の無念を振り払った。高溝は「言葉にならないくらいのうれしさ」。全国大会へ向けては「もっともっと体力を上げて、いろいろなボールに触ることが出来れば」。2年生レギュラー8人の桐光はチームとしても伸びしろが十分。セットプレーのキッカーを務めるなど、攻守のキーマンでもある高溝は、チームメイトとともに9月開幕の全国大会までさらに力を磨く。

(取材・文 吉田太郎)
【特設】プリンスリーグ(U-18)2009

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