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[高校MOM83]鹿島学園MF石川佳史(2年)_チーム救う劇的V弾

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.17 第88回全国高校サッカー選手権茨城県大会1回戦 鹿島学園 3-2 境 鹿島ハイツ]

 大会直前に先発に定着した2年生MFが、王者を救った。後半35分のゴールで追いついた鹿島学園は38分、FW三橋隼斗主将(3年)の右足FKのこぼれ球から最後はMF石川佳史(2年)が右足でねじ込んで決勝ゴール。初戦敗退の危機を乗り越え、茨城連覇への第一歩を踏み出した。

 先発起用に応えられていない自分が不甲斐なかった。チームは初戦の硬さからかパスがつながらず、大黒柱の三橋主将が相手2人のマークにさらされていたこともあって苦戦を強いられた。石川も「点取った以外は全然ダメだった。声も出ていなかった」と振り返る。ただ、「(先発だったし)1点は必ず取りたいと思っていた」という目標を試合終了間際に実らせ、チームを2回戦へと導いた。

 チームメイトの歓喜の中心となった石川は「ゴールは気持ちだけです。決められて良かった」。昨年の選手権、スタンドから見た先輩たちの躍動する姿に「自分も」の思いを高めた。同じ舞台に立つためには“まだ負けられない”。そんな思いも込められた決勝弾だった。
 苦戦した試合後、「今から(短い期間で)技術は上がらない。後は意識を上げるしかない」と鈴木雅人監督から諭されたことばを胸に、ヒーローは2回戦ではより気持ちを前面に出して、相手ゴールを目指す意気込みだ。

(取材・文 吉田太郎)

【特設】高校サッカー選手権2009

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