beacon

[大学選手権]後半4発!攻め抜いた筑波大が4強へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[12.23 第57回全日本大学サッカー選手権準々決勝 広島経済大 0-4 筑波大 平塚]

 全日本大学サッカー選手権準々決勝が23日、神奈川県の平塚競技場などで行われた。初戦で大会初勝利を挙げた広島経済大(中国)と史上2位の8度の優勝を誇る筑波大(関東3)との一戦は、後半に4ゴールを挙げた筑波大が4-0で勝利。4年ぶりの4強進出を果たした。筑波大は09年1月7日に行われる準決勝(平塚)で流通経済大(関東1)と対戦する。

 広経大、筑波大ともに4-4-2の布陣。初戦で総理大臣杯全国4強の中京大を破っている広経大は、初戦でともに2得点を挙げているFW山坂亮(3年=如水館高)と小道薫(4年=広島観音高)の2トップ。中盤右サイドに藤井栄希(4年=広島皆実高)、左に綿地亮介(3年=岡山理大附高)が入り、中央には岸本直樹(4年=広島観音高)と炭廣翔(2年=高陽高)が構えた。4バックは右から岡田裕志(4年=松江商高)、脇本祐自(2年=高陽東高)、浅井辰文(4年=松江商高)、妹尾翔(4年=広陵高)が並び、GKは主将の相原剛(4年=広島観音高)が先発した。
 一方の筑波大はGKが碓井健平(3年=藤枝東高)、4バックは右から森谷賢太郎(2年=横浜FMユース)、野本泰崇(4年=鹿島ユース)、田中秀人(4年=国分寺高)、原田圭輔(2年=藤枝東高)。中盤中央に永芳卓磨(4年=名古屋U-18)と古山賢人(3年=市立浦和高)が入り、右MFが小澤司(2年=桐蔭学園高)、左MFが大塚翔太(3年=大津高)。2トップには関東1部得点王のFW木島悠(4年=滝川二高)とFW西川優大(4年=浦和ユース)がコンビを組んだ。木島は来季の清水入りが内定。野本、田中、永芳、西川の4人が岐阜へ加入することが決まっている。

 シュート数計40本。激しい撃ち合いを制したのは、関東最高の得点力を誇る筑波大だった。前半こそ再三の決定機を作りながら得点できなかったが後半13分、右SBの森谷が小澤とのワンツーから大塚へラストパス。これを受けた大塚がドリブルから右足でねじ込み、先制点を奪った。さらに26分には森谷からのスルーパスでDF裏を突いた木島が右足でゴールを破り2-0。この後、3バックへ変更して追撃を狙った広経大に対し、敵陣でのスペースを得た筑波大は華麗な攻撃サッカーを展開。ドリブル、ショートパス、裏を取る動きとそれに合わせる正確なラストパス・・・、多彩な攻撃で得点を重ね計4得点。シュート計24本と攻撃力を存分に示して準決勝へ駒を進めた。

 サイド、DFの裏を狙って5得点した初戦同様に相手の隙を狙う広経大に計16本のシュートを浴びた。試合開始直後には右サイドを崩され広経大・藤井に、1-0で迎えた後半21分には綿地にDF2人がかわされ、決定的なシュートを放たれた。同25分には右FKに走り込んだ炭廣のゴール至近距離からのヘディングシュートが守護神・碓井の守るゴールを襲った。「攻撃こそ最大の防御」の姿勢で攻め続ける一方で、失点と紙一重の場面を作られた。ただ、ミスからカウンターを食らっても筑波大は全く慌てなかった。決定機が得点に結びつかなくても「チャンスはあるんで、最後のところで集中すれば得点できる。どん欲にいこうと思っていた」と大塚が振り返ったように、変わらぬ姿勢で、攻め続けることでゴールをこじ開けた。

 準決勝の相手は関東王者の流通経済大。関東1部前期は6-5という壮絶な撃ち合いを制し、同後期も4-4と関東王者に唯一白星を与えなかった。5年ぶりに決勝へ進むためには最大の難敵が相手となるが、木島は「目標は頂点に立つこと」ときっぱり。J加入内定者9人の優勝候補も筑波は攻めて突破する。

<写真>後半38分、筑波大・大塚はこの日2点目のゴール
(取材・文 吉田太郎)

TOP