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東京Vvs鹿島 試合後監督会見要旨

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[3・16 J1第2節 東京V 0-2 鹿島 味スタ]
 鹿島はFWマルキーニョス(31)の2得点で東京Vに2-0で勝ち、開幕2連勝を飾り、首位を守った。以下、両監督会見要旨。

●柱谷哲二監督(東京V)
「ホーム開幕戦ということで前半から積極的にいこうと話してスタートした。我々は積極的にいくことで良さの出るチーム。残り30分が勝負だと言って選手を送り出したが、その通りの試合になった。うちにもビッグチャンスがあったが、そこを決めるか、決められないかの差が出た。選手は最後まであきらめず、90分間よく戦ったと思う。決めるか、決めないか。少しの差だが、それが大きな差。鹿島の試合運びのうまさは勉強になった」
――鹿島の試合運びのうまさとは?
「試合終盤にカウンターを狙ってきた。自分たちがうまくいかない、疲れも出てきてセカンドボールも拾われ始めた、というときになってゴール前を固め、ホームのヴェルディは前に出てくるだろうとカウンターに備えた。トップの選手は前で待っていて、それにうちがうまくはまってしまった感じ。我々の力をうまく利用された」

●オズワルド・オリヴェイラ監督(鹿島)
「我々が予想していたよりも(東京Vは)守備的になっていた。どうやってそれを崩すかが1つの問題だったし、カウンターに対する守備も心配しなくてはいけなかった。それを読み取るまでは時間がかかったと思う。選手も僕自身も30分、35分あたりでそれが見えてきて、本山と野沢に、中央から攻めるのは難しいと伝えた。どっちかがサイドに流れて起点をつくって、相手のボランチやサイドバックを引き出せと。それで中央の枚数が減れば、今度は真ん中からも攻められる、攻め崩せると話した。前半の最後はその狙いがうまくいっていたところもあった。
 後半はヴェルディが攻撃的に来た。選手交代でも、もっと前に行こうという意図を伝えてきていた。徐々に互いに蹴り合いになって、両チームが間延びする時間帯が続いた。カウンターのかけ合いのようになった。スペースがあればダニーロのようにボールをキープしてリズムを作る選手が生きると思い、彼を入れて、実際にそういう場面が生まれた。個の力のある選手を入れることで相手を食いつかせる。相手が食いついてくれば、マルキーニョス、田代へのスルーパスも通る。狙い通りに崩せた。相手のシュートがポストに当たる運もあったが、全体としては狙い通りの試合ができたし、相手が前がかりになって、2点目も自然に生まれた。鹿島は去年から積み重ねてきたことがベースとしてある。他のチームは移籍があったりして、まだかみ合っていない部分もあると思う。シーズン全体を考えれば、去年我々の戦術が浸透するまでに時間がかかったように他のチームもシーズンを通して良くなっていく可能性はある。我々はここで満足してはいけない」
――連戦の疲労は?
「移動だけでなく、気温やピッチも関係してくる。人工芝と天然芝では筋肉に対する負担も違う。タイで3日間、人工芝の上で練習、試合をしたことで負担がかかった。プレーしない我々にも移動の負担はあるし、選手の負担はもっとあるはずし、試合への影響はあったと思う。ただ、試合の負担があまりなかった分(クルンタイバンク戦は9-1の圧勝だった)、少し負担が軽くなっていたのではないかと思うし、選手にもそういう話はしていた」
――次は中2日になるがメンバーの入れ替えは?
「基本的には選手の入れ替えは考えていない。まだ4戦目。シーズンは始ったばかりで、疲労もたまっていない。もっと追い込んでも問題はないと思うし、先発11人はそのままでいくつもりでいる。もちろん、人間ですので、この2日間で選手が何か訴えた場合は何か考えたいと思っているが、次の試合が終わればその後は10日間前後間隔が空く。そこで休めるからしっかり戦っていこうと選手にも話している」

(取材・文 西山紘平)

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