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[SBSカップ]U-19代表、静岡ユースに辛勝(U-19日本vs静岡ユース)

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[08.26 SBSカップ国際ユースサッカー第3日 U-19日本代表 3-2 静岡ユース エコパ]

 09年U-20W杯の出場権を懸けたAFC U-19選手権(サウジアラビア)に出場するU-19日本代表がSBSカップ国際ユースサッカー最終日に静岡ユース(静岡県高校選抜)と対戦。FW白谷建人(C大阪)の2得点などで3-2で勝った。

 薗田淳(川崎F)、村松大輔(Honda FC)の両DFが今大会で負傷。CB不在のU-19代表は本来中盤の下田光平(F東京)をCBで起用し金井貢史(横浜FM)とコンビを組ませた。右SBには今大会初先発の益山司(千葉)が入り、左SBには今大会が代表初招集の佐々木翔(神奈川大)が先発した。中盤は山本康裕(磐田)と青木拓矢(大宮)を中央に右SHが廣瀬智靖(山形)、左SHが鈴木惇(福岡)。2トップには大山恭平(福岡)と白谷建人(C大阪)が入った。1勝(PK戦勝利)1敗で3位のU-19日本代表に対し、静岡ユースは2戦2敗、無得点で最下位。その静岡ユースは1トップの鈴木翔悟(磐田ユース)の下にアタッカー3人を並べる4-2-3-1の布陣で得点を奪いにいった。

 日本は前半、静岡の浅いDFラインの裏のスペースを取ることに成功。4分には中央の山本から左前方に送られたサイドチェンジのパスを鈴木がダイレクトで折り返す。フリーで走り込んだ大山がシュートをミスし、この場面は得点できなかったが、直後の6分にあっさりと先制点を奪う。中央の青木が自陣からロビング気味に前線へ送ったパスに白谷がDFを置き去りにして追いつくと、そのまま右足でゴールを揺らす。さらに11分には山本からのスルーパスに走り込んだ青木がDFとGKを引き付けて左サイドから走りこんできた白谷へラストパス。これを白谷が冷静に流し込み2-0とした。

 早い段階での2得点。圧勝ペースかと思われた日本だったが、この後1学年下の世代に当たる静岡ユースの“抵抗”にあう。中盤中央のU-17日本代表MF竹内涼ら静岡の個人技を活かした攻撃に出足の遅い日本の選手が振り回され出す。左サイドのMF植田雅之(常葉橘高)やMF長崎健人(静岡学園高)、鈴木の積極的な仕掛けに自陣でのファウルを連発。精度の高い竹内涼のFKから連続失点を食らった。14分、竹内涼の左FKをファーサイドのMF小林勇輝(藤枝東高)が折り返すと中央のDF栗本広輝(清水商高)が頭から飛び込み1点差。さらに19分には竹内涼の左FKにニアサイドへふたりがフリーで飛び込み、わずかに触った植田のゴールで同点とした。

 日本は26分に益山の右クロスに飛び込んだ青木が勝ち越しゴールを奪うが、その後はDF裏のスペースをスルーパスで突く以外はチャンスがなく、相手を上回る決定的な「差」を作り出すことができない。後半立ち上がりにあった鈴木の右クロスを下田が左足で合わせた場面と、11分に左クロスをファーサイドの廣瀬が落とし、フリーの青木が右足シュートで狙った2度の決定機をいずれも逃すとその後は静岡に主導権を握られ、守勢に回る時間が増えた。静岡のFW鈴木にDFの裏を突かれて抜け出され、竹内涼と佐野に立て続けに決定的なシュートを打たれる場面もあった日本。後半はメンバーの配置を激しく入れ替え、過去2戦よりもテストの意味合いが強かった試合ではあったものの、今後へ向け不安の残る辛勝だった。

(取材・文 吉田太郎)

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