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[AFC U-19選手権]大学生FW永井ハット!日本2連勝で決勝T進出

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[11.2 AFC U-19選手権グループリーグ第1戦 U-19日本代表 4-2 U-19イラン代表 サウジアラビア]

 U-19日本代表は09年U-20W杯(エジプト)の出場権を懸けたAFC U-19選手権サウジアラビア2008グループリーグ第2戦でU-19イラン代表と対戦。試合開始直後に生まれたFW宮澤裕樹(札幌)の先制ゴールと、FW永井謙佑(福岡大)の3得点で4-2で勝った。2戦2勝の日本はグループリーググループAの2位以内が確定。決勝トーナメントへの進出が決まった。日本は4日のグループリーグ最終戦で同じく2戦2勝のサウジアラビアと対戦する。

 イランA代表でプレーするMFハジ・サフィや圧倒的なフィジカルを武器とするFWムウサビら多彩なタレントを備えたイランに対し、日本はA代表でプレーするMF香川真司(C大阪)が今大会初出場。香川を左、初戦2得点のMF水沼宏太(横浜FM)を右MFに置く4-4-2の布陣で試合に臨んだ。GKは権田修一(F東京)で4バックは右から岡本知剛(広島)、村松大輔(Honda FC)、金井貢史(横浜FM)、鎌田翔雅(湘南)。中盤中央に山本康裕(磐田)と青木拓矢(大宮)が入り、2トップは宮澤と永井が務めた。

 試合は日本が電光石火とも言えるゴールで先制する。試合開始直後、左ショートコーナーで香川とのコンビから山本が左クロス。これを中央の宮澤が打点の高いヘッドで合わせ、日本はファーストチャンスでイランゴールを破った。さらに日本は7分、相手の右CKをファーサイドでキャッチした権田が前方へロングフィード。処理を誤った相手DFより先にボールを触った永井が、GKの頭上を射抜く鮮やかなループシュートでリードを2点へ広げた。

 イランに攻め込まれる時間が長かった日本だが、チャンスを確実に生かし2点リード。それでもここからイランの猛反撃にあう。執拗なロングボールと個の突破を織り交ぜた攻撃に日本の守備陣が混乱。中途半端なクリアからセカンドボールを拾われ、相手の波状攻撃を受け出した。そして20分には金井のトラップミスをさらわれ、ハジ・サフィに左足でゴールを破られた。さらに27分にはゴール前の混戦からムウサビに同点ゴールを許してしまう。
 相手の迫力ある攻撃を跳ね返すのが精一杯だった日本。それでも33分、抜群のスピードで相手の脅威となっていた永井がドリブルで持ち込み右足シュートを放つ。この思い切ったシュートが相手DFに当たり、そのままゴール右隅へ。日本は“ラッキー”な勝ち越しゴールで再びリードを奪った。
 ただ、相手が見せる圧倒的な縦への推進力の前に日本の守備陣が落ち着けない。イランのやや淡泊なシュートに救われていたが40分、ロングボールで抜け出したMFアリモハンマディをPA内で権田が倒しPKを献上。それでもアリモハンマディのPKがゴール右ポストを叩き、日本は1点のリードを保ったまま後半を迎える。

 結果的にこのPK失敗の幸運が日本にとって大きかった。後半開始からイランの怒濤の攻撃を中央、サイドで止めきれない日本は、最終ラインがPA付近にまで押し込まれる。13分には中央突破したハジ・サフィの左足シュートがゴール右ポストを直撃。さらに右サイドの快足SBエブラヒムのオーバーラップやムウサビの高速ロングスローが日本を悩ませた。ただ、金井、権田中心の守備陣がギリギリのところで耐える。すると、永井や宮澤がロングボールから抜け出す回数を増やすなど、前のめりになったイランから再びチャンスを作り出した。
 そして後半33分だ。後方からのロビングを受けた永井が巧みなボディーコントロールで相手DFをかわし、右足シュート。これがゴール左隅へ決まった。先発で唯一の大学生選手のハットトリック達成となる千金弾。この後、MF鈴木惇(福岡)、MF木暮郁哉(新潟)、FW遠藤敬佑(水戸)とフレッシュな選手をピッチへ送り込み、試合を押し切った日本が4-2で勝利。最終戦の結果を待たずに決勝トーナメント進出を決めた。

<写真説明>勝利の立役者ハットトリックの永井(右3人目)ら4-2での勝利を喜び合う日本
試合写真は↓
宮澤、山本、香川
永井、村松、水沼、青木
 
(文 吉田太郎)

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