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[戦評]まるで予備予選1回戦のようなゲーム(アデレードUvsワイタケレ)

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[12.11 クラブW杯(FCWC) アデレードU2-1ワイタケレ 国立]

田村修一の「視点」

 ワイタケレが健闘したこともあり、予想外に拮抗した試合になった。昨年のワイタケレはミス絡みで失点を重ねたが、今年はしっかり守備を整備し、大きな破綻はなかった。失点は2点ともセットプレーからだったし、流れの中では粘り強く守っていたと思う。ただ、スタジアムの雰囲気は世界一を決める大会のそれではなかった。プレーのレベルを含めても、予備予選の1回戦といった感じだった。

 勝ったアデレードは準々決勝でG大阪と再戦するが、調子はあのころよりもさらに下降線をたどっている印象を受けた。ACL準々決勝で鹿島に勝ったときが一番強かったのではないか。G大阪としては焦らず、攻め急がず、勝ち急がずに戦えば、十分に返り討ちにできるだろう。
 とはいえ、ACL決勝のリベンジを果たそうというモチベーションは高いはず。2試合トータル0-5の完敗だった反省を生かし、ACLのとき以上に激しく来るだろう。G大阪にスペースを与えてはいけないことは身に染みて分かっているし、厳しくプレッシャーをかけてくるのは間違いない。ただ、アデレードの攻撃はサイドからのクロス、後方からの放り込みといった英国的なサッカーしかできない。G大阪のセンターバックは高さにも強いので、粘り強く守れば、勝機は必ず訪れるはずだ。

<写真>後半38分、アデレード・Uの決勝点の場面
(取材 フットボールアナリスト田村修一)

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