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キトの堅守崩せず、パチューカ監督「相手が強かった」

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[12.17 クラブW杯(FCWC)準決勝 パチューカ0-2LDUキト 国立]

 攻めても攻めてもゴールが遠かった。0-2で折り返した後半はパチューカ(北中米カリブ海代表/メキシコ)が一方的に攻め立てたが、なかなかゴール前まで切り崩せない。後半11分にMFトーレス、同17分にMFモンテス、同25分にはFWクリスティアン・ヒメネスとミドルシュートを狙ったが、遠目からのシュートはことごとく枠を捉えきれない。後半37分には左クロスにDFロペスが打点の高いヘディングシュートを放ったが、これもゴール右へ外れた。

 LDUキトの堅守を最後まで崩せなかった。ボール支配率は66%対34%、シュート数も17対9。メサ監督は「支配率では上回っていたと思うが、決定力がなかった。相手の方が強かった。キトは次の試合に進むのにふさわしいチームだったと思う」と完敗を認めた。13日の準々決勝では、やはりアルアハリ(アフリカ代表・エジプト)に前半で2点のリードを許しながら、後半に追いつき、延長戦の末、4-2で逆転した。FWアルバレスは「アルアハリのときと同じように逆転しようと思っていたが、スペースを次々とつぶされた。それが最大の敗因。サッカーのやりづらいゲームだった」とうなだれ、GKカレロも「キトの守備が素晴らしかった。敗因はこれに尽きる」と相手を称えた。

 前半4分の先制点はDFマンスールのクリアが味方に当たって相手選手の前にこぼれる不運な失点だった。同26分に追加点を許した直接FKも、マンスールの故意とは思えないハンドで与えたセットプレーだった。「偶然、手にぶつかっただけだと思う。あのハンドがすべてのような気がする。あまり言いたくはないが、今日の試合に負けた理由はレフリーにもあると、正直に言えば思っている」。指揮官からは思わず嘆き節が漏れた。

 21日の3位決定戦では、G大阪vsマンチェスター・Uの敗者と対戦する。アルバレスは「マンUとできるなら、それに越したことはない。C・ロナウドともやりたいし」と冗談交じりに語ったが、最後は「とにかく3位決定戦では(北中米カリブ海代表として)恥ずかしくないプレーをしたい」と気持ちを切り替えていた。

<写真>パチューカのエンリケ・メサ監督
(取材・文 西山紘平)

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