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世界5位のアデレード、ビドマー監督「誇りを持って母国に帰る」

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[12.18 クラブW杯(FCWC)5位決定戦 アルアハリ0-1アデレード・U 横浜]

 アデレード・ユナイテッド(開催国枠・アジア2位/オーストラリア)が前半7分の先制点を守り切り、初出場で世界5位に輝いた。前半7分、左サイドから中に切れ込んだFWクリスティアーノが右足アウトサイドにかける技ありのミドルシュートで先制。その後も立て続けにビッグチャンスをつくり、アルアハリを押し込んだ。ビドマー監督も「最初の30分は今大会で最も素晴らしい30分だった」と手放しで称賛。主将のMFドッド、MFカッシオらが負傷欠場し、普段の4-2-3-1から4-4-2に変更する苦しい陣容で、エースの一撃がチームに落ち着きを与えた。前半24分にMFディエゴが負傷交代するアクシデントが起き、後半はアルアハリの反撃に遭ったが、守備陣が粘り強く守り、1-0で逃げ切り勝ち。ビドマー監督は「世界5位には大きな意味がある。誇りを持って母国に帰ることができるし、アデレードの選手にも、Aリーグの他のチームにも自信を与えることができたと思う。国際レベルで勝つことは選手のモチベーションにもつながるし、クラブの認知度を上げることにもなる」と満足そうに振り返った。

 一方、アルアハリ(アフリカ代表/エジプト)は05年大会でやはりオーストラリアのシドニーFCに5位決定戦で敗れたのに続き6位に終わった。前回出場した06年大会では3位に輝き、エジプトのマスコミは大会前から「優勝候補」として過度な期待をかけていたが、2連敗という結果にさらに批判を強めた。これに対しジョゼ監督は「初戦に負けたことで大きな批判があり、選手は精神的なダメージを受け、回復できない状態で試合に入った」と反論。「私が何を言ってもマスコミは聞く耳を持ってくれなかった。チームにどれだけの力があるか、現実を見ることが必要だ。選手にダメージを与える悪意のある批判は悲しいこと」と冷静な報道を求めていた。

<写真>試合後、すねに手を当てがうのは決勝点を決めたアデレード・UのFWクリスティアーノ
(取材・文 西山紘平)

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