beacon

[天皇杯]G大阪が18大会ぶり制覇!延長後半に播戸が決勝弾!!

このエントリーをはてなブックマークに追加

[1.1 天皇杯決勝 G大阪1-0(延長)柏 国立]

 天皇杯は1日、国立競技場で決勝を行い、ガンバ大阪柏レイソルが激突。試合は延長戦にもつれ込んだが、延長後半11分、途中出場のFW播戸竜二が決勝点を奪い、G大阪が1-0で競り勝った。G大阪の天皇杯優勝は前身の松下電器時代の90年度大会以来18大会ぶり。これで来季ACLへの出場権も獲得した。

 G大阪は右足首痛のMF遠藤保仁が強行先発。システムは4-4-2で、GK藤ヶ谷陽介、4バックは右から加地亮、中澤聡太、山口智、安田理大と並んだ。中盤は橋本英郎と明神智和のダブルボランチ、右に遠藤、左に寺田紳一が入り、ルーカスと山崎雅人が2トップを組んだ。
 柏は4-2-3-1で、GK菅野孝憲、4バックは右から村上佑介、古賀正紘、小林祐三、大谷秀和。中盤は山根巌と栗澤僚一のダブルボランチ、攻撃的MFに右から太田圭輔、アレックス、菅沼実と並び、ポポが1トップに入った。

 試合は柏ペースで始まった。高い位置からのチェックと攻守の切り替えの速さでG大阪を押し込む。前半5分、村上が右サイドを深くえぐり、マイナスに折り返したボールをポポが右足でシュート。ここはGK藤ヶ谷が鋭い反応でかき出したが、同8分にもポポの左クロスに逆サイドから太田が飛び込み、ダイビングヘッドで合わせるなど立て続けにチャンスをつくった。
 劣勢のG大阪もルーカスが前線でタメをつくることで少しずつボールが回せるようになり、前半15分には明神が強烈な右足ミドルでゴールを襲ったが、GK菅野の好守に阻まれる。ボールを支配する時間は徐々に長くなったが、連戦の影響で全体的に運動量が上がらず、簡単なトラップミスが目立つなど、なかなかシュートまで持ち込めなかった。
 対する柏は速いタイミングで両サイドやDFラインの裏のスペースにボールを入れてチャンスを狙うも、G大阪の守備陣は落ち着いてボールをはじき返した。前半ロスタイムのポポの直接FKも藤ヶ谷がファインセーブで防ぎ、前半は0-0で折り返した。

 柏は後半開始から太田に代えてFWフランサを投入。フランサが最前線に入り、菅沼が右サイド、ポポが左サイドにポジションを移した。すると後半8分、フランサの絶妙なフィードからいきなりチャンスをつくり、最後はアレックスのパスを受けたポポが左45度から狙ったが、シュートはゴール左にそれた。
 さらに後半13分にはポポに代わってFW李忠成が登場。準決勝でも途中出場でゴールを決めたフランサ、李がピッチに入り、1点を奪いに行った。
 直後の後半15分、フランサの左クロスが古賀にピンポイントで合う決定機が生まれたが、古賀のヘディングシュートはまたしてもGK藤ヶ谷がスーパーセーブではじき出した。
 後半立ち上がりは柏の勢いに押されたG大阪も相手のミスからチャンスをつくる。後半20分、柏のパスミスから最後は明神のパスを受けた寺田が右足でシュート。しかしGK菅野が反応良くCKに逃れ、両GKの好守が目立つ試合展開が続いた。
 その後はG大阪がじっくりとボールを回して一瞬のチャンスを待ち、柏はカウンターでゴールを狙う展開が繰り返されたが、ともに安定した守備で相手に決定機を与えず、試合は延長戦に突入した。

 G大阪は延長後半開始から山崎をFW播戸竜二に交代し、この試合初めてのカードを切った。この交代策が見事に的中。延長後半11分、ルーカスのスルーパスを受けた遠藤がゴール前に折り返すと、倉田がシュート。これが播戸の目の前にこぼれ、播戸のシュートはいったん石川が体に当てて防いだが、もう一度播戸が左足でゴールに蹴り込んだ。これで激闘に終止符。延長戦にもつれ込んだ死闘を制し、G大阪が栄冠を手にした。

<写真>劇的な決勝点を決めたG大阪FW播戸
(取材・文 西山紘平)

TOP