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[天皇杯]G大阪vs柏 選手コメント

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[1.1 天皇杯決勝 G大阪1-0(延長)柏 国立]

 天皇杯は1日、国立競技場で決勝を行い、ガンバ大阪柏レイソルが激突。試合は延長戦にもつれ込んだが、延長後半11分、途中出場のFW播戸竜二が決勝点を奪い、G大阪が1-0で競り勝った。G大阪の天皇杯優勝は前身の松下電器時代の90年度大会以来18大会ぶり。これで来季ACLへの出場権も獲得した。
以下、試合後の選手コメント


●FW播戸竜二
「ずっと取れずに外していたけど、自分を信じること、自分のやるべきことをやるということを最後まで続けてきた。その結果が今日のゴールにつながったと思う。(12月29日の準決勝の)横浜FM戦もダメだったけど、次の試合は09年になるから、新しい年になるから取れるやろって」
―ACLに出るためにも勝ちたかった?
「まず自分のゴールしか考えてなかった。その結果がチームのためになってうれしいし、よかった。体的には悪くなくて、それでも点を取れない苦しさがあったけど、今日点を取って喜ぶために苦しんだのかな。みんなには申し訳ない。120分出てる選手もいるのに、俺は15分だけで、その中で点を取って、こうやってインタビューを受けたり、みんなから“おめでとう”って言われるんだから。申し訳ないけど、やっぱりいいポジションの選手やな(笑)」
―ゴールの場面で最初のシュートはDFに当たったけど?
「ゴールしか見えてなかった。相手にはじかれたけど、最後までゴールしか考えてなかった。外したらどうしようとか考えず、無心で蹴れた。いい当たりじゃなかったし、ミートしなかったけど、1回こぼれてもう1回っていうのは自分らしいかな。きれいには決められないんで(笑)」
―苦しいシーズンだったが?
「振り返れば、9割9分は苦しかった。最近は試合に出てたけど、点も取れてなかったし、チームメイトにも“ほんま取れへんな”って言われてた。今日決めてみんなに“やっと決めたな”って言われて、みんなが僕のゴールを待ってくれてたのがうれしい」
―得点後はベンチに向かったが?
「今年はいろいろあって、結果を出していない中で使ってもらうこともあって、期待されている中でずっと応えられてなかった。恩返しというか、やっと期待に応えられたし、あそこ(ベンチ)に行けばみんなと喜べるから」

●MF遠藤保仁
―フランサが出てきてやりやすくなった?
「フランサが出て、僕らにいい面もあるし、脅威もある。なんとも言えないけど、中盤でフリーにさせないようにして、フィニッシュのところでもしっかり抑えようとした」
―フランサにボールが入ったときを狙っていた?
「基本的にボールが入ったら選手に強くいかないといけないし、フランサだけじゃないけど、フリーだと上手い選手なので意識はしていた」
―PK戦も覚悟した?
「俺は延長で決着が付くんじゃないかと思っていた。PK戦は考えてなかった」
―チームに底力が付いてきた?
「準決勝もそうだし、この試合も延長の苦しい残り何分のところで点を取った。今までにない強さをだんだんチームとして身に付けてきていると思う。体を張るところもシーズンの最初よりはるかに上。そこは成長していると思う。やられそうで、やられない。最後のところで踏ん張りが効く」

●MF寺田紳一
「最後まで気持ちで相手を上回っていたから勝てた。延長に入る前も、ボールは回せているし、判断も速くなっているからこのまま行こうという感じだった。結構押せていたので、PK戦になったら流れ的に嫌だなと思っていた。やっとバンさん(播戸)が決めてくれた(笑)」
―決勝という大舞台で先発だったが?
「プロになってから決勝に出たことなくて、気合いが入っていたし、みんなが目標に向かって熱くなっていた。勝てて良かった」

●DF中澤聡太
「今だから言うけど、この大会はほんときつかった。クラブW杯からびっくりするぐらいゲームをやって。しんどかった。その中でチームに疲労がたまってきても、違うところでガンバのスタイルを確立できたのが優勝の要因だと思う。チームが成長していなければ、このタイトルは獲れなかった」

●DF加地亮
「勝負強さというか、危ないときや悪い時間を全員が把握して、守ることができた。流れ的には勝つ流れになっていた。ストーリー的には。ガンバが優勝するんだと思っていた。Jリーグでは断トツの力で優勝できるチームになりたい。リーグを取って、アジアのチャンピオンになって、世界に挑戦したい」

●GK藤ヶ谷陽介
「クラブW杯を経験して、来年もACLに出るために優勝しようと、みんなの気持ちがひとつになっていた。アジアで勝って、もう一度クラブW杯に出たいという思いはある。高いレベルで試合をしたいし、その出場権を得られて本当によかった」
―過密日程の1年だったが?
「リーグでは苦しい時期もあったけど、ACLに優勝してクラブW杯に出て、今日も天皇杯を優勝できた。いろいろあったけど、最後にみんなで喜べた。チームがまた上のレベルに行けるように頑張りたい」

<柏>
●FW李忠成
「なんだろうな…。もっともっと練習を積まなきゃいけないなと思った。ガンバはうまかったし、サッカーの質が全然違った。それでもPK戦になればと思っていたけど」
―どこが違う?
「根本的に違う。ボール回しがうまかったし、広島もうまかったけど、ガンバの方がうまかった」
―自分の出来は?
「だめですね。点も取れなかったし、点にも絡めなかった。悔しいです」

●DF古賀正紘
「内容から言って、ガンバが勝って納得いく人が多かったと思う。前線からプレスがかからなくなって、中盤で回された。ラインを高くしたかったけど、一発でスルーパスを通される可能性もあったし、(ラインが下がるのは)しようがないところもあった。僕らよりガンバの方がフィジカル的にはきつかったはずだし、やっていてもきつそうだなと思っていた。そこに付け込めればよかったけど、ガンバの質の高さが際立っていた。石さん(石崎監督)に対してはみんな感謝の気持ちでいっぱい。天皇杯の決勝まで来て、タイトルを取りたかったけど、それが叶わず残念」

(取材・文 西山紘平)

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