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[選手権]硬さとれた滝二が準々決勝へ!!(滝川二vs近大和歌山)

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[1.3 第87回全国高校サッカー選手権大会3回戦 滝川二(兵庫)3-0 近大和歌山(和歌山) 駒場]

 ベスト16が出揃った3日。駒場スタジアムで行われた3回戦第1試合は、市立浦和(埼玉)をPK戦の末下した滝川二(兵庫)と、1・2回戦で北海(北海道)、長崎日大(長崎)に連勝してきた近大和歌山(和歌山)のカード。接戦となった試合は、2年生MF矢野亮のゴールを皮切りに後半だけで3得点を決めた滝二が3-0勝利し、これでベスト8入り。5日の準々決勝は、優勝候補の一角・鹿児島城西(鹿児島)と三ッ沢球技場で戦う。

 「自分たちの道は自分で拓け」と送り出した栫裕保監督(47)だったが、滝二は序盤から硬さがとれず、拮抗した内容となった。滝二は、果敢にオーバーラップする両SBを交えたサイド攻撃や加速の早いFW河本駿(3年)、FW渡邊裕記(2年)に鋭いフィードを送る攻撃で試合を展開。一方、近大和歌山もサイド攻撃が主体。2年時からレギュラーを獲得している経験豊富なボランチ大北啓介(3年)がワイドに散らし、MF谷口総康(3年)の右サイドを起点にゴールを目指した。

 「市立浦和(埼玉)との初戦のような緊張はなくなったものの、前半やはり動きが硬かった」という滝二指揮官は、ハーフタイムに「もっとパスゲームを展開しよう。どんどん繋げて行け」と指示。特に初戦でもシュートを外していたMF矢野には「遠慮せんと迷わずに蹴り込んでいけ」と檄を飛ばした。すると後半6分、矢野が試合を動かす。左サイドの2年生MF中村勇紀から右のPA付近にいた矢野に鋭いクロスが入ると、矢野は中へ切れ込みDF2人の間を縫って強烈なシュートを蹴り込む。栫監督も「合格点」と太鼓判を押す2年生コンビの先制弾で、滝二はここから一気に加速。後半14分には、MF古澤春風(3年)がゴール前に絶妙のスルーパス。それに追いついたFW河本がGKをかわし右足シュートを叩き込んだ。その後の3点目は、先制点を決めた矢野の右CKから。矢野がクロスを放り込むと前線に詰めていたDF中西隆裕主将(3年)がジャンピングヘッド一閃。滝二は3-0で準々決勝進出を決めた。

 試合後、栫監督は1ゴール1アシストで勝利を引き寄せた矢野を称賛。「攻守の要だったMF栗本悠人(3年)が右足骨折で出られない中で、よくやってくれた。今日の勝利は2年生が活躍してくれたおかげです」。3点弾で勢いをつけた滝二は、更なる高みを目指す。

<写真>先制点を決めて喜ぶMF矢野亮(2年)
(取材・文 山口雄人)

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