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オーストラリアvs日本 試合後の選手コメント

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[6.17 W杯アジア最終予選 オーストラリア2-1日本 メルボルン]

 日本代表は17日、W杯アジア最終予選最終戦でオーストラリアと対戦。前半40分、DF田中マルクス闘莉王(浦和)が先制ゴールを決め、最終予選無失点のオーストラリアから初ゴールを奪ったが、後半14分、31分とセットプレーからMFティム・ケーヒルにゴールを許し、1-2と逆転された。日本は最終予選初黒星で、A組2位での予選突破となった。
以下、試合後の選手コメント

●FW玉田圭司(名古屋)
「向こうのサッカーはそこまでやらせなかったと思うけど、何て言ったらいいか難しい。流れの中であんまりチャンスをつくれなかった。それが課題。個人的にも相手が嫌がる、怖さを与える選手になりたいし、それはJでも意識を強く持ってやりたい」
―相手がロングボールを蹴ってくるのは想定していた?
「0-0でもそういうサッカーをしてくると思っていた。もう少しポゼッションができれば、相手のサッカーもできなかっただろうし、そういう時間が少なかった。ポゼッションしながらどこかでスピードアップするとか。自分たちのサッカーをする、イコール、相手にサッカーをさせないことだと思うし、それができなかった」
―攻撃の人数が足りない?
「一発を狙ったり、単調なときが多すぎる。だから押し上げの時間が足りない。ポゼッションして、後ろからもどんどん出て行くことができれば。それができないと、通用しない」

●FW岡崎慎司(清水)
「前半は悪くなかった。後半は自分のミスから始まって、慌ててしまったところが未熟。自分のせいでチームを苦しめた。2点目も自分がかぶってしまった。自分絡みで失点した。裏を取るのはいいけど、足元でもらったときの選択肢を増やさないといけない」
―憲剛のパスを受けて切り返してシュートを打った場面は?
「シュートが当たり損ねた。あれを決めていれば、失点もなかったと思うし、冷静さがなかった。後半立ち上がりを悪くしたのは自分。ミスの怖さがあったし、焦っちゃう弱さがあった。そういうのをなくさないと」
―オーストラリアの印象は?
「前線でキープできる選手がひとりいて、そこに人数をかけてくる感じだった。そこまでやられたとは思えない。やれると思ったし。でも、勝てなかったから何とも言えない。W杯まであと1年あるので、チームというより自分自身が強くならないと、W杯のメンバーにも入れないし、世界では戦えない。オーストラリアはアジアでは強いけど、世界ではそこまで強くない。そんなところに負けていたら上には行けない」

●FW矢野貴章(新潟)
―監督の指示は?
「外に開いてもいいし、逆サイドにあるときは中に入ってもいいと言われた。球際とか空中戦は自由にさせてくれない。最後のゴール前では体を張ってきた」
―2位での予選突破となったが?
「残りの1年でこういうような相手を倒さないといけないし、ちゃんとした力を付けないといけない」
―試合前の指示は?
「攻守の切り替えを速くして、日本らしいサッカーをやろうと。できていた部分もたくさんあった。ただ、できてない時間もあったし、90分間できなかったことが課題かなと思う」

●MF橋本英郎(G大阪)
「後半の守備は前半のままでいこうと話していた。相手が蹴り込んでくるのは予想していたので、基本はチャレンジ&カバーで対応していこうとしていた。もう1点取れていたらね。松井の決定機もあったし」
―ケーヒルのケアに気を取られた?
「流れの中では気にしていたけど、セットプレーのときまでは自分はみることができなかった。2点目はアタックしている選手がいたし、防げる点だった。でもそれより問題は攻撃のときにしっかり回すことだと思う」

●MF中村憲剛(川崎F)
「シビアな試合を続けていかないと成長ない。やれたところもあったし、雑なところもあった。それを詰めていかないといけない」

●MF松井大輔(サンテティエンヌ)
「いつもどおりにやろうとは思っていたけど、ボールを取られる回数が多かった。もっと攻められればよかったけど」
―それはコンビネーションの問題?
「個人の問題」

●DF阿部勇樹(浦和)
―セットプレーから2失点したが?
「1点目は高いボールが来て、闘莉王が競りに行くのが見えた。自分も行くのかカバーに行くのかを考えて、カバーに行った。結果論だけど、カバーでなくてもよかった。2点目は僕の方が近かったけど、足が出なくて決められた。誰も触らずに抜けてきた。自分の方が先に入っていたけど、足が出なかった。一歩の足が出なかった。セットプレー2本で…。もったいない。防げない失点ではなかった」
―予選は2位での突破となったが?
「予選は終わりなので、きょう感じたことを今後に生かしていければ。結果は出なかったけど、やれた部分もあった」

●DF長友佑都(F東京)
―ボール回しからのチャンスがなかなかなかったのは?
「中盤でタメがなかった。縦に急ぎすぎて相手のカウンターを受けることが多かった」
―それでも先制点につながるCKを得た場面など、闘莉王から長友への縦のラインは効果的だったが?
「トゥーさん(闘莉王)は長い距離を見てくれる。相手の視界から消えて裏を取るという動きに関しては、試合前から話していたことで、コミュニケーションは取れていた。武器になりつつあると思うし、あの動きは相手も嫌がっていた。あそこはやっていても負ける気はしなかった」
―失点に関しては?
「セットプレーから取られたことは修正していかないといけないし、セットプレーにしないように、コーナーもなるべく取られないようにということは考えないといけない」
―1年後に向けて課題は?
「最後の精度の部分。そこを上げないと難しい。ゲームの流れを読むことも必要だと思う。メリハリをつけていかないと」

●DF内田篤人(鹿島)
―なかなか上がれなかったが?
「サイドバックはどうしても中盤の力ありきになる。でも、周りに影響されているようではダメ」
―1対1でも負けていた?
「もうちょっと横の動きを、ボールだけではなく、人間も動かないといけない」
―オーストラリアは後半、蹴り込んできたが?
「オレがオーストラリア人だったら、もっと蹴ると思う。それが当たり前だと思う。でもけっこう意外に頑張ってつないできた。前半つないで後半蹴ってくるのは理にかなっていると思う」
―1年後への課題は?
「基礎からやらないといけない。走ることからやっていかないと」

●GK楢崎正剛(名古屋)
「予選突破を決めるという成果はあったけど、最後に負けたら…。本当に悔しい。でも全力でみんな勝ちに行った結果。受け入れてやらないといけない」
―W杯ベスト4のためには勝たないといけない相手だったが?
「セットプレーなので、やられたのは。相手は体が強いし、高さがあった。対処は難しいけど、セットプレーの守備のオーガナイズをするのは自分なので悔しい。防ぎようのある失点だったと思うし、緻密に対処しないといけない」

(取材・文 矢内由美子、西山紘平)

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