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ACL8強へアドバンテージを手にした柏、DF鈴木大輔「何より勝ったことが大きい」

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[5.19 ACL決勝トーナメント1回戦第1戦 水原三星2-3柏 水原]

 開始2分、水原三星(韓国)DFオ・ボムソクからの浮き球を左サイドで受けたFWチョン・テセがクロスを上げると、ゴール前に飛び込んできたMFヨム・ギフンに合わせられいきなりの失点。DFの人数は揃っていたが、「クロスを上げるタイミングが予測できなくて、全員のポジショニングが遅れた」と柏レイソルのDF鈴木大輔は振り返った。

 しかし、この先制パンチで「全員が目が覚めたと思う」とMF茨田陽生。前半12分に茨田のゴールですぐさま同点とする。

「韓国のチームで唯一、ボールを後ろからつないでくるのが好きなチーム」と鈴木が言うように、ともにパスをつなぐチーム同士の戦いになったが、その質では柏が上回っていた。同点後は柏がボールを保持して主導権を握る時間が多くなり、同30分にはFWレアンドロのPKで逆転した。

「攻撃的な運びをした」とソ・ジョンウォン監督が言う後半、水原三星はそれまでのパスをつないでくるサッカーから、シンプルにサイドからクロスを入れる攻撃へとシフトしたが、後半10分にはカウンターからレアンドロがこの日2点目。

 リードを2点に広げられたことで水原三星は、手数をかけずにゴール前に入れようとする。高精度の左足を持つヨム・ギフンにボールが多くわたるなかで、実際ヨム・ギフンが斜めに入れたクロスから、DFエドゥアルドの裏をとったチョン・テセにヘディングシュートを許した。鈴木は「クロスの質は高かった」と認めた一方で、クロスを上げる選手への「寄せ」と、裏を取られてしまった「真ん中のポジション」を課題としていた。

 交代枠を使って前線に人数をかけて攻められたが、3-2のまま決勝トーナメント1回戦の最初の90分を終えることができた。「自分たちでボールを持てる展開から、だんだん押し込まれて、最後は守り切ったカタチですけど、アウェーで3点取れたことは大きいし、何より勝ったことが大きい」と韓国での第1戦を総括した鈴木。大きなアドバンテージを手にした柏は、26日、2年ぶりの準々決勝進出を懸けて日立柏サッカー場での第2戦を迎える。

(取材・文 奥山典幸)

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