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浦和が“完璧勝利”ACLベスト8へ! 前半3連弾、終盤ユンカーダメ押し2発…埼スタでジョホールを粉砕

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浦和が5得点で完全勝利

[8.19 ACL決勝T1回戦 浦和5-0ジョホール 埼玉]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は19日、埼玉スタジアム2002で決勝トーナメント1回戦を行った。浦和レッズジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)と対戦し、5-0で勝利。前半8分にDFアレクサンダー・ショルツがPKで先制点を挙げ、同19分、39分にMFダヴィド・モーベルグが2得点を挙げる。前半3得点から終盤には途中出場FWキャスパー・ユンカーがダメ押しの2連弾。完封勝利で8強進出を決めた。

 浦和は2007年、17年に二度優勝も、前回出場の19年は準優勝。3度目の優勝を目指し、4月のグループリーグは2位で通過した。直近2か月は好調を維持しており、今月13日のJ1第25節・ジュビロ磐田戦では6-0で快勝した。中5日が空き、先発メンバーは変更なし。4-2-3-1の布陣で、GKは西川周作、4バックは左からDF大畑歩夢、ショルツ、DF岩波拓也、DF酒井宏樹が並ぶ。ボランチ2枚はMF岩尾憲とMF伊藤敦樹。2列目は左からMF大久保智明、MF小泉佳穂、モーベルグで、1トップにMF松尾佑介が入った。[スタメン&布陣]

 マレーシア・リーグで8連覇を誇り、グループリーグでは首位通過したジョホールは3-5-2の布陣。2トップには得点源のブラジル人FWベルグソン・ダシウバとアルゼンチン人FWフェルナンド・フォレスティエリが入った。

 負ければ終わるトーナメント戦。しかし、声出しが一部エリアで認められたサポーターからのエールを背中に、浦和は開始早々から冷静に試合を運ぶ。前半8分、右CKの流れから岩尾が右サイドからクロス。相手の跳ね返したボールを酒井が右足ボレーで浮かせると、ゴール前の松尾が相手GKとぶつかり、PKを獲得。ショルツが確実にゴール右隅に決め、先制点を手にした。

 あわてることなく着実に攻勢を強めていく浦和。前半17分には追加点を挙げる。中盤で小泉の縦パスに反応した大久保が、鋭い突破から相手のファウルを誘発。キッカーはモーベルグ。伊藤と小泉が壁となったブラインドを上手く利用し、ゴール右ポストに当てながら、チーム2点目を挙げた。

 ジョホールも右サイドのMFアリフ・アイマンが単騎突破からチャンスを作る。しかし、そこに立ちはだるのは大畑。体を張って防ぎ切り、大きな決定機を作らせない。前半27分にはフォレスティエリにカウンターを仕掛けられるが、大畑がピンポイントでボール奪取。左サイドの守備で大きく貢献した。

 前半39分には浦和がさらに点差を広げる。右サイドからのクロス攻撃が跳ね返されるも、松尾が再度クロスを上げる。ファーサイドの小泉が深い位置からPA中央に折り返すと、最後はモーベルグが自身2点目を沈め、3-0とした。

 前半を大差で折り返した浦和は、ハーフタイムに3枚替え。伊藤、大畑、大久保を下げ、MF安居海渡、MF明本考浩、MF江坂任を投入する。布陣はそのままで明本と安居は左SBとボランチに、江坂がトップ下に入り、小泉が左サイドに移動した。

 後半15分を過ぎると、ジョホールがペースを握る。ボールをクリアするために飛び出した西川が隙を突かれ、フォレスティエに無人のゴールにヘディングシュートを打たれるが、岩波がゴールライン上でクリア。流れを奪われかねないピンチをしっかりと阻んだ。

 浦和は後半20分に小泉を下げ、左サイドにMF関根貴大を投入する。直後にはフォレスティエにPA左に入られ、カウンターのピンチを迎えるが、酒井がスライディングタックル。冷静な対処で失点を許さない。

 ジョホールは4枚の交代カードを切りながら、中央突破を狙うが、浦和も関根ら途中出場の選手たちが全力でプレス。中盤の支配権を譲らない。後半31分には最後の交代枠として松尾に代え、ユンカーを出場させた。

 浦和は後半39分に右サイドのカウンターからダメを押す。江坂の折り返しをユンカーが沈めた。後半アディショナルタイムにもユンカーはカウンターでこの試合2点目。一気に5-0とリードした。

 試合はそのまま終了し、浦和が前半3得点から終盤のダメ押し2ゴールで危なげなく勝利。5-0で3年ぶりのベスト8進出を決めた。20日に抽選会が行われ、22日に準々決勝が開催される。

(取材・文 石川祐介)
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