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浦和に敗れたJ初代得点王「一つのミスが結果に影響を及ぼした」

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アルヒラルのラモン・ディアス監督

[5.6 ACL決勝第2戦 浦和 1-0 アルヒラル 埼玉]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝戦で浦和レッズに敗れたアルヒラル(サウジアラビア)のラモン・ディアス監督が試合後、記者会見に出席し、後半開始早々に喫したオウンゴールによる失点を悔やんだ。

 この日のアルヒラルは前半に強烈な追い風を受けながら優勢を保ったものの、浦和の強固な守備陣を前に決定打を欠き、0-0のままハーフタイムへ。そして後半4分、MF岩尾憲のFKに反応したDFマリウス・ホイブラーテンのヘディングをエリア内で処理できず、MFアンドレ・カリージョのクリアがオウンゴールとなった。

 アルヒラルはそのまま0-1で敗れ、2戦合計スコア1-2で準優勝。1993〜95年に横浜マリノスでプレーし、Jリーグ初代得点王の実績を持つ指揮官は「非常にタフな試合だったと見ていてわかると思う。そしてリヤドでの第1戦に比べてよくプレーしていた」と試合を振り返りつつ、「一つのミスからゴールを奪われ、それが最終的な結果に影響を及ぼした」と敗因を述べた。

 それでも「チームは何度も何度もチャンスを作り、モノにしようとトライした。得点には結びつかなかったが、ここまでくることができた、今日の試合を懸命に戦った選手たちの努力に感謝したい」と選手たちの奮闘を称え、「私たちはまた来週から国内リーグの試合が残っている。質の高い、われわれのクラブにふさわしいパフォーマンスを見せたい」と意気込んだ。

 質疑応答ではサウジアラビアの地元記者から「W杯などの連戦が選手のフィジカルコンディションに影響したか」とフォローする質問が飛んだが、指揮官は「それはよくあることだ」とバッサリ。「アルヒラルはサウジアラビアで最も競争力の高いチームであり、たしかに多くの選手が代表としてW杯を戦ったし、決勝の前にもキングカップで準決勝に出ている。ただ試合数が多いことはこうしたレベルのチームにはよくあること。それが理由にはならない」と述べた。

 また続けて地元記者から「埼玉に来るまでに移動に10時間以上かかっていたし、風が強かった。今日の結果に影響したか」と追加のフォローも向けられたが、指揮官は「自分たちでは何もコントロールできないことが起きただけ。チームはよく試合をした。高いパフォーマンスを見せたし、チャンピオンとしての個性、性格もしっかりと出した。多くのチャンスを作ったが、ゴールに結びつかなかっただけ。得点はできなかったが、選手たちの努力にお礼を言いたい」と言い訳を避けた。

(取材・文 竹内達也)
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