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川崎F山村和也がACL4連勝に導くヘッド弾、セットプレーは阿吽の呼吸「泰斗は本当にいいボールを蹴ってくれる」

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DF山村和也が決勝点となるチーム3点目を挙げた

[11.7 ACLグループI第4節 川崎F 4-2 パトゥム・U 等々力]

 決勝ゴール直後もいつものクールな様子を崩さなかった。川崎フロンターレパトゥム・ユナイテッド(タイ)との点の取り合いを制した。チーム3点目を挙げたDF山村和也は「なんとなく(味方のハンドで)当たったかなと思いながらも……しっかり入ってよかったです」と控えめな喜びの理由を明かした。

 全勝を継続させる川崎Fは、ホームにパトゥム・Uを迎えた。相手には今夏までともにプレーしたMFチャナティップが所属。MF脇坂泰斗がPKで2度得点を決めるも、そのたびにチャナティップもゴールを決める点の取り合いとなった。

 チームはチャナティップという戦友であり、好プレーヤーの力は熟知する。だからこそ勢いに乗らせたくなかったが、2得点を決められた。「本当に決められたくはない選手。2点もやられたので、もちろんゴールはすばらしかったんですけど、そこを防げるようにもっとがんばらないといけない」(山村)。元チームメイトの2発で、前半は2-2で折り返した。

 簡単なボールロストから失点を招いたこともあり、ハーフタイムで修正が入ったという。後半に入り、再び流れを引き寄せる。後半22分、脇坂が左CKを蹴ると、ファーサイドの山村がヘディングシュート。自身の武器を生かし、チームにリードをもたらす。「泰斗は本当にいいボールを蹴ってくれる。信じて走り込んだらやっぱりいいボールが来たので、それは決めるようにした」と仲間を信じて決めたゴールだった。

 終了間際にも追加点を決めた川崎Fは4-2で4試合全勝を継続させた。しかし山村は、2点差という結果以上に苦戦した内容に視線を向ける。「1点後に失点してしまい、そこは本当に反省すべき。ビルドアップのところでチームの力になれたらよかった」と悔しさをにじませた。

 苦戦の中で手にした勝ち点3は大きく、28日の次節・ジョホール戦を引き分け以上で終えれば、首位通過が決まる。「ACLで4連勝することができていい流れ。予選通過できるように、次も勝てるようにいい準備をしたい」。アジアの頂点への第一関門突破に改めて力を込めた。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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