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柏は10人相手に辛勝でグループリーグ突破に望みつなぐ

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[5.1 ACL第5節 柏1-0ブリーラム 柏]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は1日、グループリーグ第5節を行い、H組最下位の柏レイソルはホームで同3位のブリーラムPEA(タイ)と対戦した。負ければグループリーグ敗退が決まる柏は前半24分、MFレアンドロ・ドミンゲスが先制点を決めたが、前半41分に退場者を出した相手に2点目は奪えず、1-0で辛勝した。公式戦5試合ぶりの白星となった柏はH組最下位を脱出。グループリーグ突破を懸けた最終節は15日に行われ、柏は敵地で全北現代(韓国)と対戦する。

 公式戦4試合連続で勝利のない柏は28日のJ1鳥栖戦(1-1)から先発4人を変更。前線ではFWリカルド・ロボが3月24日の清水戦以来、公式戦8試合ぶりに先発した。ダブルボランチはMF茨田陽生とMF安英学のコンビで、安は今季公式戦初先発。最終ラインではDF渡部博文が公式戦3試合ぶりの先発となった。
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 4チームが勝ち点3差以内にひしめく大混戦となったH組。グループリーグ突破へ互いに負けられない一戦は立ち上がりから激しい展開となった。ホームの柏がボールポゼッションを高め、相手陣内に攻め込むが、ブリーラムもスピードのある3トップがカウンターからゴールを狙う。

 前半6分にはブリーラムがカウンターからMFティーラトンがドリブルで一気に駆け上がる。フリーでサポートに入った味方にラストパスを出されれば決定的なピンチだったが、ティーラトンが強引に打ったシュートはGK稲田康志の正面を突き、難を逃れた。

 セカンドボールを拾って厚みのある攻撃を見せる柏は徐々にブリーラムを押し込む。前半23分、DF増嶋竜也のロングスローからロボが放ったバイシクルシュートは惜しくもGKの正面だったが、直後の24分、ついに均衡を破った。FW北嶋秀朗からパスを受けたレアンドロがドリブルでDF3人をかわしてPA内に切れ込み、左足でシュート。ゴール右隅にねじ込む鮮やかな個人技で先制点を奪った。

 勢い付く柏は一気にたたみかけるが、2点目は奪えない。ブリーラムも反撃を強め、何度か柏ゴールに迫る場面をつくったが、前半34分のMFジラワットのシュートはGK稲田が弾いた。すると前半41分、ブリーラムのCBエクワラが2枚目の警告で退場。柏は1点リードのうえ数的優位となり、前半を折り返した。

 後半に入ると、人数の多い柏が一方的な攻め立てるが、なかなか追加点を奪えない。逆に10人のブリーラムも後半10分、縦パス1本でFWアチェアンポンが抜け出すなどカウンターで好機をつくった。

 優位な状況に立ちながらなかなか勝負を決められない柏は後半27分、ロボと北嶋に代えてMF澤昌克とFW工藤壮人を投入。前線を活性化し、2点目を狙った。しかし、10人を攻めあぐねる展開が続き、粘るブリーラムを突き放すことはできない。結局、試合はそのまま1-0で終了。4月7日のJ1札幌戦(2-0)以来、公式戦5試合ぶりの勝利を飾り、グループリーグ突破に望みをつなぐ勝ち点3とはなったが、消化不良感も残る一戦となった。

(取材・文 西山紘平)

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