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北嶋「内容はどうでもよかった」、柏は最終戦勝利で自力突破へ

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[5.1 ACL第5節 柏1-0ブリーラム 柏]

 とにかく結果にこだわった。柏レイソルのFW北嶋秀朗は「何でもいいから勝とうと。勝つことを第一に優先した試合だった」と明かす。1-0の前半41分に相手が退場者を出し、数的優位に立ちながら追加点を奪えず、最後まで苦戦したが、「結果を求めないといけなくて、内容はどうでもよかった。みんなでそこに向かっていけたのがよかった」と力説した。

 ブリーラムは10人になっても3トップ気味に開いた攻撃陣のカウンターに鋭さがあった。「相手のカウンターが怖くて、なかなかノーリスクでプレーするのは難しかった」。2点目を取って勝負を決めたいが、同点に追いつかれるわけにはいかない。攻めるか守るかのジレンマに迫られる中、現実的な戦い方を選択した。

 DF酒井宏樹とDF橋本和の両SBは攻撃参加を抑え、相手のウイングをケア。前線からプレッシャーをかけ、カウンターの出どころを封じた。MFレアンドロ・ドミンゲスは「10年、11年のレイソルを思い出そうと思った。チームがいい状態のときは、ボールがないときもみんなが汗をかいてディフェンスをして、しっかりチャンスをものにしてきた」と指摘。「それがないといけないと思い、自分もディフェンスに力を入れた」と献身的にプレーした。

 結果は1-0の辛勝だったが、グループリーグ突破に望みをつなぐ貴重な勝ち点3を手にした。15日の最終戦で全北現代(韓国)に勝てば、他会場の結果に関係なく、2位以内が確定し、決勝トーナメント進出が決まる。ただ、この日、全北が広州恒大(中国)に3-1で勝ったため、柏は最終戦で引き分け以下の場合、3位以下が確定。勝利しか突破への道は残されていない。「ここが試されているところ。勝利を拾って、自信を広げて、ここで決戦ができる」。敵地での大一番へ、北嶋は静かに闘志をかき立てていた。

(取材・文 西山紘平)

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