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Jユースの名門対決を制したのはG大阪ユース!! 広島ユースに競り勝って8強入り

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ガンバ大阪ユースがベスト8進出

[7.27 クラブユース選手権(U-18)決勝T1回戦 広島ユース 1-2 G大阪ユース コーエィ前橋フットボールセンター(下増田運動場)D]

 第47回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は27日、群馬県内各地で決勝トーナメント1回戦を一斉開催。コーエィ前橋フットボールセンター(下増田運動場)Dではサンフレッチェ広島ユースガンバ大阪ユースが対戦。幾多の名選手を輩出してきたJユースの名門対決は、決め切る力で上回ったG大阪に軍配が上がった。

 序盤は一進一退の展開ながら、個々の力強さでG大阪を上回る広島が局面で優位に立つ場面も少なくない流れとなる。前半8分にはDF石原未蘭(3年)のクロスからU-17日本代表MF中島洋太朗(2年)がヘディングでシュートを狙う絶好機も作ったが、惜しくもシュートは枠外。ゴールには至らない。

 G大阪はFW岡本陽向(3年)が「プリンスリーグ関西で対戦する相手とはスピードも球際の強さもまるで違っていた」と振り返るように、特に序盤は広島のダイナミックな攻撃、コンタクトプレーの強さに苦しむ様子もあったが、徐々に適応していった。

 かつて稲本潤一、新井場徹、橋本英郎、大黒将志、二川孝広らユース黄金世代の選手たちと共にプレーして活躍したG大阪ユースOBの町中大輔監督が目指す「個々の仕掛けと複数人でのコンビネーションが組み合わさったガンバらしい攻撃」も徐々にピッチ上に現れるようになる。そして38分、そんな攻勢から生まれたゴール前のFKのチャンスで、DF和泉圭保(3年)が左足を一閃。見事な一撃で試合を動かしてみせた。

 一方、対する広島は「ちょっと受け身になってしまっていた」と野田知監督が振り返る前半の内容を踏まえ、ハーフタイムで戦い方を修正。「相手のDFにボールを持たれすぎていた」ことから前線からの守備を徹底しつつ、攻守で本来の広島らしいサッカーを取り戻すべく後半に入った。

 広島のMF中島が「後半は自分たちの良さも出せていた」と言うように、確実に流れを取り戻すと、後半開始早々の6分にはFW中川育(3年)が鋭いドリブル突破からのシュートを沈め、試合を振り出しに戻してみせた。

 ただ、ここからG大阪は粘り強かった。伝統の10番を背負うU-17日本代表MF宮川大輝(3年)が「得意ではないんですが」と笑って言う球際の攻防を含めて中盤中央で奮戦するなど、広島に試合の主導権を渡さない。逆に17分、ゴール前の混戦から「こぼれてくるかもと思っていた」という予測の光ったFW岡本がねじ込み、2-1と再び勝ち越しに成功した。

 最後は200cmのFW木吹翔太(2年)も前線に投入して勝負に出た広島に対し、G大阪守備陣は冷静に対応。酷暑の中のタフな攻防を制し、8強進出を決めた。

(取材・文 川端暁彦)

●【特設】第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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