beacon

[クラブW杯]最終ラインを支える23歳 コンビ「モンテレイのために頑張りたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 CONCACAF代表として、クラブW杯に臨んでいるモンテレイ(メキシコ)は、12日に準決勝のチェルシー戦に向けた公式記者会見を行った。会見に出席したDFヒラム・ミエル、DFダルビン・チャベスの2選手は、今夏行われたロンドン五輪に出場し、金メダルを獲得している。欧州王者であるチェルシーとの準決勝を前に、2人の若いDFは、横浜で新たな思い出をつくりたいと意気込みを語った。

 ロンドン五輪を制した彼らには、英国人メディアからの質問が飛んだ。「ロンドンで、もっとも印象に残った場所はどこか?」と問われると、2人は口をそろえて大会の決勝の舞台となったウェンブリースタジアムを挙げた。

「五輪は夢が叶った大会でした。その夢を叶えた舞台、ブラジルと対戦したウェンブレーで、多くの良い思い出が出来ました」とミエルが言えば、チャベスも「同じです。子供のときからウェンブレーでプレーすることが夢でしたし、ブラジルとも試合がしたかった。そこで戦い金メダルを獲得できたことは、特別な思い出になりました」と、振り返る。

 世界大会で優勝した経験は、大きかったとミエルは言う。「メキシコの外に出ても、自分たちは引けを取らない。そういうレベルでプレーしているんだと自信を持つことができました。明日の試合は簡単に勝てないと思いますが、自分たちとしては責任を果たしたいと思います」。チャベスも「私たちが過去に積んできた様々な試合の経験、大会の経験、それらすべてが重要な意味を持っています。明日は私たちが蓄えて来たもの、学んできたことすべてを出せればと思います」と、すべてをぶつけたいと意気込んだ。

 クラブW杯で活躍すれば、欧州のビッグクラブからもオファーが届くかもしれない。ピッチで息の合った連係を見せる2人は、ここでも「モンテレイのために頑張りたい」と、異口同音で語った。

ミエル 「その点については、あまり意識せずに臨みたいと思います。モンテレイは、このような舞台で戦うチャンスをくれました。クラブに感謝して頑張りたい。メキシコを代表して、メキシコの力を見せたいというのが自分の想いです。それ以上は何もありません」

チャベス 「子供の頃から海外でプレーしたいと思うのは、選手として普通のことだと思います。できるだけ自分の力を出し、認めてもらうことは大事なことでしょう。ただ、自分はモンテレイに育ててもらい、ここまで来ました。明日はモンテレイのために頑張りたい。(ビッグクラブから)声が掛かれば光栄ですが、声が掛からなくても、満足しています」

 最終ラインを支える23歳コンビは、個人のことよりも、チームのことを考え、ロンドン五輪に続く、サプライズを起こす。
(取材・文 河合拓)

▼関連リンク
クラブワールドカップ2012特集

TOP