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金崎弾で名古屋が連敗ストップ、川崎Fは8月4試合を未勝利で終える

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[8.25 J1第23節 川崎F0-1名古屋 等々力]

 J1第23節は25日、各地で9試合を行い、等々力陸上競技場では川崎フロンターレ名古屋グランパスが対戦した。名古屋は後半29分にFW金崎夢生のゴールで先制すると、この1点を守り抜き、1-0で競り勝った。名古屋は公式戦の連敗を3で止め、公式戦4試合ぶりの白星。一方の川崎Fはこれで4戦白星なし(2分2敗)となり、8月の4試合を未勝利で終えた。

 川崎Fは前節・横浜FM戦(2-2)から先発3人を変更した。横浜FM戦で負傷交代したDF實藤友紀に代わってDF伊藤宏樹が9試合ぶりに先発。FW小林悠が2試合ぶり、FW登里享平が10試合ぶりの先発となり、MF風間宏矢がトップ下、MF中村憲剛がボランチで先発した。
 名古屋はDF増川隆洋、DFダニエルが出場停止。本職は左SBのDF阿部翔平が出場停止明けのDF田中マルクス闘莉王とCBを組んだ。闘莉王のCBでの先発は7月14日の仙台戦(0-0)以来、5試合ぶり。また、前節・G大阪戦(0-5)に途中出場して復帰したFW玉田圭司が11試合ぶりの先発となった。
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 試合は立ち上がりから川崎Fがボールポゼッションを高め、主導権を握った。前半10分、中村からのスルーパスに反応した小林が左足ループシュートを狙うが、ゴール目前で闘莉王がヘディングでクリア。同16分にはPA内のこぼれ球を風間矢が左足で叩いたが、GKがセーブした。

 ボールの収まりどころがなく、攻撃の形をつくれない名古屋だが、前半18分、1トップに入った玉田が体を張ってボールキープ。MF小川佳純を経由し、金崎が右45度から右足を振り抜いたが、GKに阻まれた。同31分にはGK楢崎正剛からのロングキックのセカンドボールを拾った金崎が右足ミドル。惜しくも左ポストを直撃したが、攻撃は単発だった。

 ボール支配率では上回る川崎Fも最後の精度を欠き、ゴールが遠い。前半34分、中村が中央から強引に突破し、FW大島僚太のスルーパスから右サイドを抜け出したDF田中裕介が右足を振り抜くが、わずかにゴール左へ。同41分にはMF風間宏希が右サイドに展開。小林のマイナスの折り返しに風間希がゴール前に走り込んだが、右足のシュートはGKの正面を突いた。

 後半に入ってもなかなか試合は動かない。名古屋は後半4分、小川の左CKのセカンドボールをMF藤本淳吾が左足ダイレクトボレー。川崎Fも同8分、中村の右FKから風間矢がヘディングシュートを放つが、枠を捉え切れなかった。名古屋は同11分にカウンターから金崎が左サイドを駆け上がり、大きなサイドチェンジ。永井が右45度から右足を振り抜いたが、GKの好守に阻まれた。

 両チームともにゴール前まで迫る回数が増え、徐々に試合は激しさを増す。川崎Fは後半13分、DF山越享太郎の左クロスに小林がフリーで飛び込んだが、ヘディングはゴール左へ。同20分には登里の左クロスが逆サイドまで流れる。走り込んだ大島が右足を振り抜いたが、GK楢崎が鋭い反応で手に当てたボールは右ポストを弾くなど、再三の決定機を生かせなかった。

 試合が動いたのは後半29分。劣勢の名古屋が先制に成功した。MF田口泰士の縦パスをPA内左で受けた金崎が鋭い切り返しで伊藤をかわし、左足でゴールネットを揺らす。前半から再三シュートを狙うなど前線で奮闘していた金崎の6月16日の鹿島戦(3-2)以来、10試合ぶりとなるゴールでついに均衡を破った。

 優勢に試合を進めながら1点ビハインドとなった川崎Fは後半37分、登里に代えてFWレナトを投入し、最初のカードを切る。ボールを保持し、名古屋を押し込むが、守備を固める名古屋守備陣をこじ開けられなかった。後半45分、中村の浮き球のパスに反応したレナトのヘディングシュートもわずかにゴール右へ。後半ロスタイムには左クロスを田中裕が頭で折り返し、レナトがフリーで飛び込んだが、下に叩き付けたヘディングシュートはワンバウンドしてクロスバーを叩く。最後まで1点が遠く、5試合ぶりの無得点に終わった。

(取材・文 西山紘平)

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