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意地のゴールも…G大阪MF倉田「松波さんを男にしたかった」

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[12.1 J1第34節 磐田2-1G大阪 ヤマハ]

 1点ビハインドで迎えた後半8分だった。PA内でMF家長昭博からのボールを受けたガンバ大阪のMF倉田秋は、3人のDFを手玉に取り、豪快なゴールを叩き込んだ。後半に入り、攻勢に出ていたG大阪は、このゴールをきっかけに一気に逆転するかと思われた。しかし、その後のチャンスを生かせずに、迎えた後半40分、ジュビロ磐田にPA内までボールを運ばれると、MF小林裕紀に豪快なゴールを決められた。

 今シーズン、C大阪への期限付き移籍からG大阪に復帰した倉田は「最後を決め切るところと、封じるところが、1年を通してできなかった」と俯く。それでも、この日の試合運びは決して悪くなかったと説明する。「今日の前半、守備はちゃんとできていたと思いますが、不運な失点をしてしまいました。なんとか勝ちたかったし、勝てば残留だと思っていました」と、肩を落とした。

 07年にG大阪ユースからトップチームに昇格した倉田は、06年からG大阪ユースのコーチに就任し、自身をプロに導いてくれた松波正信監督の下、J1残留を達成できなかったことを悔やしがった。「試合後、松波監督には『まだガンバは終わっていない』ということを言われました。松波さんを男にしてやりたかったし、申し訳ない。悔しい思いでいっぱいです」と、指揮官に謝った。

 来シーズン、昇格を目指してJ2で戦うかと問われると「今は来年のことは分からないけど」と前置きし「またイチからやっていきたい」と、初の降格という事態を重く受け止めた。

(取材・文 河合拓)

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