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「運もあった」、2点演出の清武がニュルンベルクを今季初の連勝に導く

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 ブンデスリーガは16日、第26節を行い、MF清武弘嗣とMF金崎夢生の所属するニュルンベルクはホームでDF内田篤人の所属するシャルケと対戦し、3-0で快勝した。清武は後半24分、42分と2得点に絡む活躍を見せ、チームを今季初の2連勝に導いた。

「シャルケもポスト(に当たるシュート)が2回ぐらいあったし、そこで決められていたらどうなっていたか分からない。運もあったと思う」。3-0の快勝にも表情を緩めない清武だが、「今日勝ったのは大きい」と、今季初の連勝で7戦負けなし(3勝4分)となった結果は素直に喜んだ。

 前半はなかなか攻撃の形をつくれずにいたニュルンベルクだが、前半31分にワンチャンスで先制。後半はシャルケが前がかりになり、かつ欧州CLとの過密日程で運動量が落ちてきたこともあり、中盤のスペースで清武が前を向いてボールを持つ回数が増えた。「前半はしょうがないというか、後半はスペースが空いてくると思っていた」。後半も少ない人数でのカウンター主体の攻撃だったが、これがハマった。

 後半21分にはカウンターからFWエスバインのスルーパスに清武が反応。オフサイドラインぎりぎりを抜け出し、GKと1対1の絶好機を迎えたが、シュートはGKに当ててしまった。「オフサイドかなと思って、迷ってしまった」と悔やんだが、直後の24分、中盤で粘ってエスバインにつなぐと、エスバインがMFミシェル・バストスと競り合いながらドリブル突破。そのまま右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。

 後半28分、清武が起点となって決定機を演出すると、同36分には清武のミドルシュートがクロスバーをかすめる。完全に足が止まり、集中力の切れたシャルケをたたみかけた。そして迎えた後半42分、清武の左アウトサイドでの絶妙なスルーパスに抜け出したMFフランツがGKもかわして無人のゴールに流し込み、3-0。勝利を決定づけ、今季初の3点差勝利を締めくくった。

 今後はカタール・ドーハでの日本代表合宿に参加。22日のカナダとの親善試合後、26日にはW杯アジア最終予選・ヨルダン戦が控えている。前節のアウクスブルク戦に続く2戦連発はならなかったが、2試合連続で得点に絡み、チームも連勝。いい形で代表に合流できる。「これに満足せずに、リーグ戦はちょっと空くけど、代表から戻ってきてからもしっかり続けられるように。代表でもチャンスがあれば、しっかりやりたい」。MF本田圭佑が不在となるヨルダン戦でも、この男にかかる期待は高まる。

(取材・文 西山紘平)

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