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柏がホームでドローも2年連続の16強入り!無敗で首位通過を決める

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[4.23 ACL第5節 柏1-1貴州人和 柏]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループリーグ第5節1日目が23日に各地で行われ、勝ち点1以上でグループリーグ突破となるH組首位の柏レイソルは、日立柏サッカー場に同組2位の貴州人和(中国)を迎えた。後半5分、セットプレーからDF増嶋竜也が先制点を決めるが、同40分にはDFリー・カイに同点ゴールを許す。結局1-1で試合は終了。勝ち点を11にのばした柏は、残り1節を残して首位での決勝トーナメント進出を決めた。

 ホームの柏は、3日前に行われ3-0で完勝をおさめた鳥栖戦と同じスタメンで、4-5-1の布陣でスタート。立ち上がりは後方でゆっくりとボールを回しながら、相手の出方を伺う。グループリーグ突破のために勝ち点3が欲しい貴州は、ボスニア・ヘルツェゴビナ出身の長身FWムスリモビッチにボールを集めるも、柏の両CB、DF近藤直也とDF渡部博文に起点を作らせてもらえない。

 それならばと、最終ラインからのロングボールを使い、柏の最終ラインとGKの間にボールを入れてくる貴州。ボールの精度が低く、なかなかチャンスにならなかったが、前半12分、CBのMFジョナス・サリーのロングフィードに、オフサイドラインをすり抜けたFWチェン・ジエがフリーでボールに触るが、トラップが流れてしまいシュートまでは持ち込めなかった。

 前線の選手が流動的に動いてショートパスをつなぐ柏は、PA付近まではボールを運べるが、その先のパスは精度を欠いてチャンスにつながらず、時計の針は進んでいった。ようやく訪れたチャンスは前半34分、FWクレオが倒されて得たFKをMF田中順也が直接狙うが、GKにキャッチされてしまう。

 前半終了間際には柏PA内の混戦からFWチェン・ジエにシュートを打たれるが、DFに当たってCKへ。このチャンスも貴州はものにできす、スコアレスで前半を折り返した。

 柏は後半頭からトップ下のMF茨田陽生に代えてMFジョルジ・ワグネルを投入し、2列目左へ。田中をトップ下にスライドさせた。

 後半立ち上がりは貴州がチャンスを迎える。同1分には右サイドをオーバーラップしてきたDFチャン・チョンリンがタッチライン付近からマイナスのボールを入れると、ボランチのMFヤン・ハオがシュート。しかし、ボールは大きく枠を越える。3分後にもMFミシモビッチがミドルシュートを放つが、GK菅野孝憲にセーブされる。

 そして、後半5分、柏の交代策が実を結ぶ。田中とのパス交換で右サイドを突破したDF藤田優人がPA手前でファウルを受けると、キッカーはジョルジ・ワグネル。速く低いボールをPA内に送ると、ボールはDFに当たって、PA中央の増嶋の足下へ。思い切り振り抜いたシュートは、DFに当たりながらもゴールネットを揺らし、柏が先制に成功する。

 リードした柏は、試合をコントロールし、落ち着いたボール回しを見せる。後半からトップ下に移った田中が運動量豊富に前線をかき回し、柏の攻撃陣が前を向いてボールを持つ場面が多くなると、貴州のラフプレーが目立つようになる。

 後がない貴州は、DFを1枚削って3バックにし、前線に枚数をかけて攻勢に出る。しかし、中央をガッチリと固めた柏の守備陣を崩すことができない。柏も守りに徹するわけではなく、ボールを奪うと得意とするカウンターにうって出る。後半37分には、左サイドからMFジョルジ・ワグネルが上げたクロスに、田中がニアサイドでおとりになって、ファーサイドでクレオが合わせるが追加点を奪えなかった。

 再三のカウンターのチャンスを活かせないでいると、後半40分には途中出場のリー・カイに同点ゴールを許してしまう。息を吹き返した貴州が勢いに乗るかと思われたが、その後はスコアが動くことなく試合終了。柏が3勝2分けの無敗で、2年連続となる16強入りをはたした。

(取材・文 奥山典幸)
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