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「勢いに乗る」仙台、次節首位横浜FMを迎え撃つ

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[9.21 J1第26節 大宮0-2仙台 NACK]

 得意の右サイドからのクロスでベガルタ仙台の全得点に絡む活躍を見せたMF太田吉彰。先制点はファーサイドにいたDF石川直樹へのピンポイントクロス、追加点もクロスが流れたところをFW柳沢敦がMF梁勇基へとつないだゴールだった。「自分の持ち味ですし、あのカタチがようやく出てきた。前節に続いて点に絡めたので勢いに乗れると思う」。得点シーン以外にも、MF梁勇基に2度得点機を演出するなど、右サイドを制圧した。見事なヘディング弾を突き刺した石川直も「見てくれていると思っていなかった」と絶賛。対する太田も「正確にいいボールさえ上げれば決めてくれる」と互いへの信頼を口にしていた。

 後半に2点を奪って快勝した仙台だが、「大宮のウィーク(ポイント)は立ち上がりに失点していたこと。入り方がこのゲームを左右する」と手倉森誠監督が試合後に語ったところによると、前半から勝負をかけるつもりだったようだ。しかし、このゲームプランは「大宮が立ち上がりから攻勢に出た」こと、「(ピッチの)球足が速くてコントロールがおぼつかない」ことで変更を余儀なくされた。「しのぐしかなかった」前半をスコアレスで折り返すと、手倉森監督はハーフタイムに「インサイドで強いパスを蹴らなくてもいい距離を保とう」と指示を送る。すると後半は立ち上がりから仙台が攻勢をかけ、前半はわずか2本しかなかったシュートが、後半は3倍の6本に。得点は2点ともクロスからだったが、一部報道でリオデジャネイロ五輪監督就任も報じられる指揮官の“修正力”が、仙台に攻撃のリズムをもたらた。

 今季3度目の2連勝を飾った仙台は勝ち点を39にのばし、大宮をかわして暫定8位に浮上。次節はホームで首位横浜FMを迎え撃つ。「勝って勢いを持って首位を迎えなければならない。そのシチュエーションを自分たちでつくろうと話していたので、その通りになってよかった」と手倉森監督。横浜FMを皮切りに、広島、浦和と上位との対決を残している。2位に躍進した昨季のような勝負強さが戻ってきた仙台が、残り8節となった優勝の行方のカギを握りそうだ。

(取材・文 奥山典幸)

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