beacon

完全アウェーのベルギー戦へ本田「勝算はある」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 オランダ戦(2-2)から一夜明けた17日、ゲンク市内で行われた練習後に日本代表MF本田圭佑(CSKAモスクワ)が口を開いた。ベルギー入り後、試合後のテレビインタビューを除けば報道陣の取材に応じてこなかったが、2日後に迫った19日のベルギー戦(ブリュッセル)に向けて思いの丈を語った。

「ポイントになるのは中2日ということ。(14日のコロンビア戦から中4日の)ベルギーは僕らより長い。W杯でもこういうことはあるし、そこで僕的にも問題が出てくるかもしれない。そこを試合で臨機応変にやれるか」

 近年、成長著しいベルギーは最新のFIFAランキングでも5位と、オランダの8位を上回る。しかし、そんなランキングは「意味ないですね」と意に介さない。むしろ「ベルギーは評価は高くても、歴史のある国じゃない。オランダとは背負っているものが違う」と指摘する。

 10年の南アフリカW杯でも準優勝に輝くなど実績のあるオランダの伝統に比べれば、ベルギーも世界ではまだまだ新興国というのが本田の考えだ。「世界でどう勝っていくかというのは未知の世界。お互い結果を出さないといけない」。日本もまた歴史の浅い国であり、背負うものが違うということなのか。

「日本は背負うも何も、チャレンジャー。(日本を)なめているやつらを一人ひとりぶっつぶすだけ。でも、なめられているまま(W杯に)行くぐらいのほうがいい。変に(香川)真司や(長友)佑都がビッグクラブに行って、いい選手がいるのがバレバレだけど」

 オランダ相手に2ゴールを奪い、2-2の引き分けに持ち込んでも満足することはない。「オランダはそこまで後ろに迫力のあるDFがいなかった。だから2、3本パスがつながったらチャンスになった」。平均年齢の若かったオランダ守備陣からチャンスをつくり、ゴールを決めたからといって、世界トップクラスのディフェンスをこじ開けられるとは限らない。

「ブラジルのダビド・ルイスやチアゴ・シウバは個で止めてしまう。それまでのいいパスワークを無にするような個。そういう意味でブラジルは戦術があるようで、ない。そこは個人戦術の部分。最後で止めてしまえばいいというところが強豪国にはある。そこをイメージしてつながないといけない」

 オランダ戦で得た手応えを確実なものとし、さらに高めていけるか。完全アウェーでのベルギー戦は、その試金石となる。コロンビア戦を見たという本田は「うちだったらこんな感じかなというイメージはある。やってみないと分からないけど、勝算はある。相手がどこだろうと勝算はある」と力強く話していた。

(取材・文 西山紘平)

TOP