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[関東大会予選]今年も「やれる」こと示す!昨年全国高校総体4強の正智深谷が関東王手:埼玉

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[4.19 関東大会埼玉県予選準々決勝 成徳深谷 0-3 正智深谷 西武台高第2G]

 平成26年度高校サッカー関東大会埼玉県予選は19日、準々決勝を行い、13年全国高校総体4強の正智深谷高と成徳深谷高が対戦。3-0で正智深谷が快勝した。

 2回戦で名門・武南高をPK戦の末に下した成徳深谷と、西武台高との強豪対決をPK戦の末に制した正智深谷による「深谷ダービー」。立ち上がりから試合の主導権を握った正智深谷が粘る成徳深谷をねじ伏せた。

 昨年の全国高校総体優秀選手のMF栗田怜をはじめ、MF諸岡裕人主将、DF戸澤千空、FW福井康太(すべて3年)と全国4強に貢献したメンバーたちが先発した正智深谷が前半5分に早くも先手を取る。福井の左CKからニアサイド、GKの前へ飛び込んだMF田中輝由(3年)が頭で合わせて先制点。直前の3分にも全く同じ形から田中が決定的なヘディングシュートを放っていたが、それを再現するようなキックから今度はゴールが生まれた。福井は「成徳のDFはマンマークで中に入って、ニアの選手は小さいと聞いていた。ニアの頭を超えれば、GKの前で触れると思っていた。そこは狙い通り」と微笑んだゴールについては小島時和監督も「また同じところに入れたのは賢かった」と頷いていた。
 
 主導権を握れない上に先制パンチも食らった成徳深谷がなかなかリズムに乗れない中、正智深谷は前から追ってくる相手の背後を狙う攻撃。キーマンである快足MF栗田やFW濱中佑希斗(3年)がスペースへ飛び出して相手のラインを押し下げると、今度はプレッシャーの緩んだ中盤から濱中へグラウンダーのパスをつけ、ボランチの位置から飛び出す諸岡やMF小島遥(2年)が相手の急所を突いていく。福井の正確なキックや2年生ボランチ・小島の高いテクニック、戸澤のロングスローもアクセントに攻める正智深谷は15分に田中のループパスに小島が反応すると、26分には左サイドへ開いた濱中からのパスを受けた諸岡が一気に縦へえぐって決定的なラストパスを入れた。そして34分には濱中がポストプレーから左サイドへ展開。一気にゴールラインまでえぐってきた栗田がGKとDFを十分に引き付けてからラストパスを入れると、ファーサイドへ詰めていた濱中がスライディングシュートで決めて2-0とした。

 成徳深谷も10番でキャプテンマークを巻くFW橋本夏輝と大型FW恵賀将太(ともに3年)を軸に反撃。前線へ素早くボールを入れると、キレ味十分のドリブルでチャンスメークする橋本、フィジカルの強さを押し出してゴールへ突進する恵賀を起点に2列目の選手がシュートへ持ち込むなど1点を狙っていく。そして後半はやや球離れの悪くなった相手の中盤からボールを奪ってカウンター攻撃。後半開始から投入されたFW牧野雄也(2年)が抜群のスピードで決定機を生み出す。7分には左サイドでDFを振り切った牧野の折り返しから恵賀が決定的な左足シュート。16分には攻守両面でボールに絡んでいたMF内田貴裕(3年)の右FKを、ニアサイドへ飛び込んだ恵賀がダイレクトで合わせる。さらに17分にも牧野がPAでビッグチャンスを迎えるなど、成徳深谷は追撃ゴールを奪うチャンスを掴んでいた。

 だが要所を締めて得点を許さない正智深谷は逆に29分、左サイドから切れ込んだ福井がラストパスを警戒するGKの意表を突く形で右足シュート。ニアサイドのゴールを破って勝敗の行方を決定づいた。正智深谷は一昨年度の全国高校選手権で初出場。そして昨年は5年ぶりの出場だった全国総体で星稜高(石川)を5-1、鹿児島城西高(鹿児島)を5-0で破るなど4強へ大躍進を遂げた。諸岡は「どんどん勝つことによって自信もついてきますし、いろいろな経験ができた。(準決勝で市立船橋にPK戦で敗れたことは)悔しかったですけど、全国でも十分にできることが分かったので、埼玉を勝ち抜いて本気で日本一を目指していきたい。去年の先輩たちにはいい経験をさせてもらってので、今年は自分たちがやらないといけない」と力を込める。

 16強で敗退した新人戦までボランチを務めていた戸澤がCBに入ったことで守備が安定。この日はやや危ないシーンもあったが、完封勝利で3年連続の関東大会出場へ王手をかけた。千葉入りしたエース、FWオナイウ阿道らが抜けたが、連動性と相手の弱点を的確に狙うしたたかなサッカーで先輩たちに続く活躍を目指す。福井は「小さなミスをなくしていかないと上にはいけないと思うので、一つひとつ正確にやっていきたい」と語り、小島監督は「勝っていくと成長が見えてくる。やれるんだという気持ちになってくるといい」。準決勝の相手は新人戦優勝の昌平。勝って今年も関東大会に出場し、また多くの経験を積んでくる。


(取材・文 吉田太郎)

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