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17年越しの夢を叶えたランバートが、もう一つの心のクラブに熱いメッセージ

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 リバプールは2日、イングランド代表FWリッキー・ランバートサウサンプトンから獲得したことを発表した。ランバートは2013-14シーズン、プレミアリーグで13得点を挙げ、8位に躍進したチームの中心選手として躍動。その活躍が認められ、ロイ・ホジソン監督の率いるイングランド代表にも招集され、ブラジルW杯のメンバー入りを果たしている。

 15歳のとき、愛してやまなかったリバプールの下部組織から放出されたランバートだが、サッカー選手になる夢はあきらめなかった。その後、ブラックプールと練習生の契約を結ぶが、結果を残せずに退団することとなる。工場で働きながらサッカーを続けた彼は、01年にマクルズフィールド・タウンと契約し、再びサッカー選手に専念できるようになる。

 ディビジョン2(4部リーグ)、ディビジョン3(5部リーグ)のクラブを行き来していたランバートだが、次第に得点力を開花させていった。そして、08-09シーズンにディビジョン1(3部リーグ)のブリストル・ローバーズでは、リーグ戦29ゴールを挙げて、リーグの得点王となった。

 自らの価値を証明したランバートは、サウサンプトンへ移籍する。当時、ディビジョン1にいたサウサンプトンだが、ランバートの活躍もあり、10-11シーズンにはチャンピオンズシップ(2部)に昇格。翌11-12シーズンにランバートは、チャンピオンシップ得点王になり、7年ぶりとなるプレミアリーグ昇格の立役者になる。そして今季の活躍は、冒頭のとおりだ。

 サウサンプトンに在籍した5シーズンで、計106のゴールを挙げたストライカーは、移籍決定後、クラブの公式HPに手記を残している。

「なんて言えばいいんだろう…?

 サウサンプトンは、この5年間にわたって、僕の人生だった。夢以上のすべてのことを、ここで叶えて来た。

 まずは(元オーナーの)マークス・リーバーにサウサンプトンを救ってくれた感謝をしなければならない。そして、アラン・パーデューに僕をここに連れてきたことも感謝をしなければいけない。

 僕を今日のような選手にしてくれた、すべてのスタッフに感謝する。あなたたちの知識と努力なしに、W杯に挑むイングランド代表入りはなかった。

 現在、過去、一緒にプレーしてきたすべての選手に感謝する。キャプテンのケビン・デービスを筆頭に、ただただ良い時間と成功だけを分かち合えた。一人残らずを愛しているよ。

 一緒に働いた、すべての監督に感謝する。アラン(・パーデュー)、ナイジェル(・マーキンス)、マウリシオ(・ポチェッティーノ)。彼らの率いたチームは、僕とサウサンプトンを一歩ずつ成長させてくれ、過去5年間、毎年のように訪れた新たな挑戦に適応できた。

 子供の頃から、僕には愛するクラブが一つしかなかった。でも、今、正直に胸の内を明かせば、僕には心の中にあり続けるクラブが、2つある。そのことについて、セインツのファンに感謝したい。

 このクラブを応援する人々は、常に私を満たしてくれていました。そして何年か先に振り返った時、このクラブのファンと築けた関係が、何よりも素晴らしいものだったと言えるだろう。

 サウサンプトンは、僕の生涯の夢を叶えてくれるために、リバプールへの移籍を認めてくれ、僕の家族を地元に返してくれた。僕がここに来たときに立てた5年間の計画で、クラブはディビジョン1からプレミアリーグの上位半分に入ることを目標に立てていた。無理だと言われてきたけれど、そのすべてを達成して来た。

 これからは、カサリナ・リーバー(オーナー)のリーダーシップの下で、クラブは新たな計画、新たな章に挑むチャンスがある。そして僕は彼らの成功を、心の底から祈っているよ。

 リッキー・ランバート」

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