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0-2からのドローに好感触のF東京MF羽生「みんなで諦めない雰囲気を出せた」

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[3.7 J1第1ステージ第1節G大阪2-2 F東京 万博]

 ベンチに日本代表経験者であるMF高橋秀人をはじめ、MF三田啓貴、MF東慶悟といったそうそうたる顔触れが並ぶ中で、FC東京の中盤の一角として先発出場したのは、フィールドプレーヤーではチーム最年長となるMF羽生直剛だった。後半20分までプレーした羽生は、「チームとして、もっと危険なプレーができれば良かった」と反省点を挙げたが、開幕戦のピッチに立てたことに大きな喜びを感じていた。

「開幕スタメンというのは、キャンプからやってきたことを見てくれて、認めてくれて、信頼してくれた結果だと思っている。そういう権利を得られたこと、この年でもライバルがいる中でピッチに立てたことは、自分の中で嬉しかった」と言い、「あとはプレーの中で、もっと重要な役割を果たしたい。それは、次にまた出られる権利を得られたときに、しっかり発揮したいなと思います」と、始まったばかりのプロ14年のシーズンに決意を新たにした。

 試合については「結果的に妥当な結果だったと思う」と振り返った羽生は、同時にグループとしての成長を感じ取っていた。「0-2になって負けてもおかしくない状況で、武藤の個の部分の精度もあったんですけど、林(容平)とかが出て活性化してくれたこともあった。そういう選手たちを含めて、みんなで諦めない雰囲気を出せたから、結果が付いてきたと思う」。

 チーム全体の成長を喜ぶのは、羽生だけではない。2ゴールのFW武藤嘉紀についてコメントを求めたところ、DF森重真人は「大きな重圧を受けながらキャンプからやってきていて、それを開幕戦で、しかもこの難しい状況の中で彼が2点取ったのは評価していい部分」と言ってから「でも、彼だけではなく、途中から入って来た選手たちが流れを変えてくれた。結果的にゴールは武藤でしたけど、(太田)宏介がケガで前半だけで交代したり、いろんなアクシデントがあった中で、自分らがそれをチーム全員で乗り切れたというのは、すごいプラスだったと思います」と、羽生に同調した。

 難しい展開となったアウェーゲームを、引き分けに持ち込んだF東京。酸いも甘いも知る35歳の羽生は、「アウェーで、昨シーズン優勝したG大阪戦から勝ち点1を持って帰って、次の試合に勝てれば、この試合に引き分けた意味が大きくなる。その準備をしたい」と、14日のホーム開幕戦となる横浜FM戦に気を引き締めた。

(取材・文 河合拓)

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