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大宮が終盤の家長弾でJ3初代王者の金沢に競り勝つ

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[3.8 J2第1節 大宮1-0金沢 NACK]

 J2は8日に開幕を迎え、NACK5スタジアム大宮では大宮アルディージャツエーゲン金沢が対戦した。J1から降格した大宮と、J3から昇格してきた金沢という対極的な状況の両チームの対戦は、1-0で大宮が勝利し、開幕戦で勝ち点3を手にしている。

 11年ぶりにJ2で開幕戦を迎えた大宮は、新加入のGK加藤順大、DF河本裕之、MF横谷繁が先発出場。一方、初めてJ2の舞台に立った金沢は、DF廣井友信、DFチャ・ヨンファン、MF秋葉勝の新加入3選手がスタメン出場している。
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 前半2分、いきなり金沢が仕掛ける。FW清原翔平がドリブルでPA内にボールを運びシュートを放ったが、GK加藤に抑えられた。同4分には再び金沢がチャンスをつくる。左サイドからのグラウンダーのクロスを大宮DF河本が空振り。ボールがMF辻尾真二に通ったが、一瞬持ち直して放ったシュートはカバーに入ったDF和田拓也にブロックされた。

 その後も、シュートの数で金沢が圧倒する。前半11分にはCKから廣井がヘッドでゴールを狙うが、これもGK加藤にキャッチされた。12分にも金沢はMF佐藤和弘がPA外から大宮ゴールを脅かしたが、これは左へ外れて行った。

 大宮のファーストシュートは前半20分、左サイドからFW富山貴光が上げたクロスを、金沢DFがヘッドでクリアー。これを拾った和田がダイレクトでゴールを狙ったが、枠を捉えられなかった。これ以降、大宮はボールを保持し、右サイドのMF家長昭博を中心にPA内のムルジャにボールを合わせようとするが、チャンスを広げられない。

 好機をつくれない大宮に対し、金沢は前半32分にもぽっかり空いた中央でボールを持った秋葉が右足でシュートを放ったが、GK加藤の正面に飛んだ。このまま前半は0-0で終了した。

 ボールを保持しながらシュートに持ち込めない大宮は、後半15分に富山を下げて、FW清水慎太郎をピッチに送り出した。その5分後にはアクシデントが起きる。ムルジャが負傷でピッチに座り込み、MF泉澤仁と交代になり、横谷がFWに入った。その直後のプレーで大宮は、家長のパスを受けたMFカルリーニョスがミドルシュートでゴールを狙ったが、枠を外れる。

 金沢も23分に選手交代を行い、佐藤を下げ、FW金子昌広を起用する。さらに金沢は28分にも廣井を下げて、DF阿渡真也を投入した。後半32分には大宮は泉澤がPA内でボールを持ったが、シュートがDFにブロックされて得点を挙げられない。同34分にはDF今井智基のクロスに清水がヘッドで合わせるが、左に逸れて行く。同37分には細かいパスワークで守備を崩し、左サイドの泉澤の折り返しに横谷が合わせるが、DFにブロックされる。こぼれ球を拾った横谷が、パスをつなごうとしたが、これはカットされた。

 苦しんだ大宮だが、後半41分にゴールをこじ開ける。細かくパスをつないで中央をこじ開けると、最後は家長が金澤とワンツーをする形となり、右足でシュート。これが決まって大宮が1点をリードした。後半43分、金沢は最後の交代枠で清原を下げて、MF田中パウロ淳一を起用。大宮は金澤に代えて、DF片岡洋介を投入して交代枠を使い切った。

 アディショナルタイムに金沢は、金子のクロスをDF太田康介がヘッドで合わせたが、左に外れて行き、得点は挙げられず。試合は1-0のまま終了し、大宮が開幕戦を白星で飾っている。
(取材・文 河合拓)

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