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武藤劇弾でF東京が逆転勝ち!!川崎Fは大久保がカズダンス披露も空砲に…

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[5.2 J1第1ステージ第9節 F東京2-1川崎F 味スタ]

 FC東京川崎フロンターレをホームに迎えた「多摩川クラシコ」は2-1の逆転勝利でF東京が制した。川崎Fは前半21分にFW大久保嘉人が先制点。“カズ超え”となるJ1通算140ゴールを決め、得点後はカズダンスを披露したが、F東京は後半26分、DF太田宏介の直接FKで同点に追いつくと、同42分にFW武藤嘉紀の勝ち越しゴールで逆転した。

 F東京は前節の新潟戦(1-0)から先発2人を変更し、出場停止明けのMF梶山陽平が先発復帰。FW林容平も今季初先発となった。中央大から12年に入団し、昨季は岡山と大分に期限付き移籍していた林。F東京ではリーグ戦初先発だった。
 川崎Fも前節の柏戦(1-4)から先発2人を入れ替え、DF井川祐輔とFW船山貴之が今季リーグ戦初先発となった。[スタメン&布陣はコチラ]

 序盤は中盤でのせめぎ合いが続き、互いになかなかシュートまで持ち込めない展開が続いた。均衡が破れたのは前半21分。川崎Fが左45度の位置でFKを獲得すると、MF中村憲剛のクロスにファーサイドから走り込んだ大久保がヘディングで合わせ、ゴールネットを揺らした。

 前節終了時点で歴代4位タイのJ1通算139ゴールでFW三浦知良(横浜FC)と並んでいた大久保。2試合ぶり今季7点目で“カズ超え”となる通算140ゴールを決めると、コーナーフラッグ付近で中村、FWレナトと一緒に公約どおりのカズダンスを披露した。

 川崎Fは前半33分にも先制の場面と同じような位置でFKを獲得。今度は中村のキックにFW小林悠が右足ボレーで合わせたが、わずかにゴール左へ。徐々に川崎Fが流れを引き寄せ、試合の主導権を握ったが、追加点を奪うには至らず、前半は1点リードで折り返した。

 1点ビハインドのF東京は後半開始からMF河野広貴に代えてMF東慶悟を投入。後半5分には林に代わってFW前田遼一がピッチに入った。同7分、カウンターから左サイドでパスを受けた東がゴール前にアーリークロス。MF羽生直剛がスルーする形でフリーの武藤にボールが渡ったが、左足のシュートはミートし切れず、ゴール右に外れた。

 頭を抱えて悔しがる武藤。後半12分には太田の左CKにDF森重真人が頭で合わせたが、GK西部洋平が正面でキャッチした。攻勢を強めるF東京は後半19分、ハーフウェーライン手前でボールを持った武藤が一気にドリブルで仕掛ける。左サイドから中に切れ込むと、DF車屋紳太郎と井川に挟み込まれる形で転倒。これが車屋のファウルとなり、車屋はこの試合2枚目のイエローカードで退場処分を受けた。

 F東京は後半21分、このプレーで獲得したFKから太田のクロスに東が右足で合わせるが、西部が鋭い反応で弾き出す。数的優位を生かし、一気に押し込むF東京は後半26分に右45度の位置でFKを獲得。これを太田が直接、左足でゴール左隅に流し込み、1-1の同点に追いついた。GKが反応できない鮮やかな直接FK。太田の2試合ぶり今季2ゴール目で試合は振り出しに戻った。

 左サイドバックを失った川崎Fは船山に代えてDF角田誠を投入。角田はセンターバックに入り、DF谷口彰悟が左サイドバックにポジションを移した。F東京は後半33分、羽生に代えてMF三田啓貴を投入し、3枚のカードを使い切る。

 そして迎えた後半42分、F東京は左サイドの敵陣深いゴールライン際で武藤が倒され、FKを獲得すると、太田のピンポイントクロスに武藤が頭で合わせ、豪快な逆転弾を叩き込んだ。武藤の3試合ぶりとなる今季6ゴール目が劇的な決勝点。F東京が2-1の逆転勝利で「多摩川クラシコ」を制し、3連勝を飾った。

(取材・文 西山紘平)

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