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[JFAプレミアカップMOM]京都U-15FW服部航平(3年)_決勝3発!C・ロナウド憧れるFWが世界へ

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[中学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.5 JFAプレミアカップ決勝 札幌U-15 0-6 京都U-15 J-GREEN堺]

「3点獲れたのは、これまでのご褒美かなと思います」(岸本浩右監督)。世界行きがかかった大舞台で、今季に入ってから不調に苦しんでいた京都サンガF.C.U-15FW服部航平(3年)がハットトリックの活躍を見せて、チームを優勝へ導いた。

 2年生だった昨年から主力を務め、今年はU-15代表候補にも選ばれたように実力は確かだが、「この2、3か月間、チームに貢献できていなかった。一つ上の学年でプレーしていた時はハードワークなどただガムシャラにプレーをしていたけど、最終学年に入ってからは気持ちが空回りしてしまっていた。先輩たちがいなくなってからは、調子が悪くなってしまった」。

 今大会もここまで2ゴール。決して満足の行く結果ではなかった。加えて、前日に行われた広島ジュニアユースとの準決勝で右足の太ももを負傷。「試合に出られるかな、と不安になるくらい、痛かった」といい、決勝戦は満身創痍での戦いを強いられた。

 だが、「毎日、欠かさず体幹トレーニングをやった結果が今日の試合に出たのかなと思う」と胸を張ったように、この日は持ち味を発揮。前半はシュート0本に終わったものの、「ここまでゴール数は少なかったんですが、アイツの守備からボールを周りが決める形が何度もあった」と岸本監督が話すように、前線からの果敢なプレスで守備の急先鋒となった。

 後半は得点力でチームに貢献。味方のスルーパスから、「一瞬で相手の裏をとり、シュートやクロスに持ち込むのが僕の持ち味」という絶妙な飛び出しから、後半5分と11分に連続ゴール。試合終了間際の29分にもMF杉田迅のシュートが相手DFに当たったこぼれを左足で押し込んでハットトリックを達成し、4年ぶり3回目の優勝に貢献した。

 ちなみに、背番号はレギュラー番号ではなく大きめの17番。岸本監督も「選手たちに好きな番号をつけて良いと言っていたので、9や11など、レギュラー番号をつけるのかなと思っていたら、なぜか17番を選んでいた。何かこだわりがあるのかな?」とその選択に疑問を抱いていたが、もともとは9番を希望していた。しかし、当初11番を希望していた津野絢世が急に9番を希望し、ジャンケンで争った結果、負けてしまう。次に11番を希望したが、今度はMF上月壮一郎に負けるハメに。最終的に第3希望だった17番に収まったが、「ヘディングやパスなど何でもできて、人を魅了できるのでC・ロナウドがめっちゃ、好き。ロナウドがスポルティングにいた時の番号なので意識していた」という。

 今回の優勝によって、8月には世界各国の強豪が集う「プレミアカップ・ワールド・ファイナルズ」への出場権を得た。「世界を経験して、日本のエースと言われるくらいの選手になりたい。世界でどれだけできるか、自分が世界のどの位置にいるか知りたい」と意気込むように、憧れであるC・ロナウドに近づく絶好のチャンスと言える。世界の舞台でも躍動できるか、今から楽しみだ。

[写真]試合終了間際、ハットトリックを達成した服部がカメラにアピール

(取材・文 森田将義)
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