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FIFA、アンリの“神の手ゴール”もみ消しで約6億2千万円の資金提供か

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 汚職事件に揺れる国際サッカー連盟(FIFA)に新たなスキャンダルが発覚した。2010年南アフリカW杯本大会出場へあと一歩と迫っていたアイルランド代表だが、欧州予選・プレーオフでフランス代表FWティエリ・アンリの“神の手ゴール”が命運を分け、敗戦となった。当時、FIFAはアイルランドサッカー協会(FAI)に法的措置を取らせないために、500万ドル(約6億2千万円)の資金を提供したという。

 2009年11月18日に行われたW杯欧州予選プレーオフの第2戦でアイルランドはフランスと対戦。延長前半にアンリのハンドから“疑惑のゴール”が生まれると、そのまま敗れた。FAIはフランスサッカー協会とFIFAへ再試合を訴えるも認められず。フランスがそのままW杯本大会へ出場した。

 FAIの最高責任経営者であるジョン・デラニー氏が『RTE』で全てを暴露。その内容を英紙『ミラー』などが報じている。デラニー氏は「我々はFIFAに対し、法的措置を取ろうとしていた。プレーオフの際にアンリがハンドをしてしまったとき、不利な判定を受けてしまったからね。あの時のことを覚えていればわかるが、ブラッター会長はニヤニヤと私達を笑いものにしたんだ」と明かした。

「だからあの日、私は彼に自分が感じたことを言ったんだ。いくつか不適切な発言もあったかと思う。あれは木曜日のことだった。そして月曜日には金銭的な取引に同意したんだ。FAIにとってはとても良い取引だったよ。そしてとても合法的なものだった」

 なお、アンリはこの件については一切関知していないという。FIFAのスポークスマンは金銭の支払いがあったことは認めつつも、あくまで「アイルランドのスタジアム建設のための融資にしかすぎない。2014年W杯へ出場した際に返済する約束だったが、出場できなかったため回収は不不可能と考えていた」と述べている。

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