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[総体]「やるしかない」と変わった東福岡MF橋本、積極的な仕掛け繰り返して大会優秀選手に

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[8.9 全国高校総体決勝 東福岡高 1-1(PK6-5)市立船橋高 ノエスタ]

 東福岡高のMF橋本和征は大会途中から明らかに変わった。高精度の左足を武器とするレフティーは大会序盤、ボールを失わないプレーと左サイドからのアーリークロスを放り込むシーンが目立っていたが、準々決勝以降は積極的な仕掛けを連発。相手DFと競りながらエンドライン際まで切れ込み、抜き切れなくても強引にクロスへ持ち込むようになっていた。

 また逆サイドからクロスボールに思い切り良く走り込んで決定機に絡む動きも。決勝でも前半14分に右サイドからの折り返しに走り込み、後半8分には右サイドからのラストパスに飛び込んでポスト直撃のシュートを放つなど積極的なプレーを続けた。この日は両チームトップタイのシュート6本。積極性を高めたMFは大会優秀選手にも選出された。

「最初の四中工(四日市中央工)戦と日藤(日大藤沢)戦も仕掛けていなくて、日藤戦はスタメン外されて。監督からも『もっと積極的に行け』と言われていた。履正社戦は出してもらったんで、どんどん仕掛けて行こうと思って仕掛けたら結構いい感じに抜けることができた」。先発を外されてたことで危機感が芽生えたMFは立正大淞南高との準決勝では2ゴールをアシスト。また味方をサポートしてゴール前まで走ったことによってこぼれ球を押し込んで勝ち越しゴールも決めた。「気持ちの部分で『やるしかない』となったので、逆に開き直るというか、いい感じで気持ちを持ってくることができたので、行けました」

 優勝については「史上最弱とずっと言われていて、まさか優勝できるとは思っていなかった。まだ実感ないです」と微笑。今後については「まだプレミアと選手権が残っているのでここで終わりじゃなくて、プレミアも選手権も両方獲れるように、今回課題もできたので福岡帰って、しっかり修正して、また優勝できるように頑張ってきたいです」と意気込んだ。

(取材・文 吉田太郎)
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