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[MOM1517]八千代MF鉛山敬之(3年)_セカンドボールのスペシャリストが攻撃性能の高さも示す決勝弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.11 全国高校選手権千葉県予選決勝T1回戦 八千代高 1-0 渋谷幕張高 八千代松陰高G]

 八千代高の豊島隆監督が「ザ・セカンドボール」と信頼を寄せるセカンドボールのスペシャリストで「得点能力が高いので前線に行けば、結構決めます」という攻撃力も発揮。3年生ボランチの鉛山敬之(3年)が、同じく全国出場歴を持つ渋谷幕張高との強豪対決で試合を決める活躍をしてのけた。

 ボールサイドの攻防で相手の前にぐいっと深く入ることのできる運動能力と「仲間がヘディングとかするときに予測して、だいたい球筋とか読みながら、仲間がヘディングしてから動くんじゃなくて、先に走っておいてからっていうのは意識しています」という読みと動き出しの速さでセカンドボールを拾う鉛山は、攻撃面でも前半9分にスピードに乗った動きで左サイドの混戦を突破してクロス。1-0の試合終了間際にはスルーパスを通して決定機も演出した。

 そしてこの日は値千金の決勝ゴール。後半9分、左CK後のクリアボールに反応すると、左足シュートをゴール右隅へねじ込んだ。手応えがあったか、シュートを放った瞬間にもう走りだしていたMFは「コース蹴った瞬間、もう入ったなという感じだったので、みんなの方に走りました。なかなか点が取れなくて苦しい時間が続いたんですけどその瞬間は嬉しかったです」と笑顔。大歓声の中、ピッチサイドに陣取る仲間たちの下へ走り寄ったMFはオレンジの波の中心で祝福を受けていた。

 中学生時代から一貫してボランチ。2年生だった昨年も名門・八千代でレギュラーの座を獲得していたが、選手権では調子を落とし、先輩MFに追い抜かれる形で先発落ちを経験した。だからこそ今年は「最後なんで自分が出て活躍してというのがある」と誓う。守備面では元イタリア代表の“闘犬”MFガットゥーゾをイメージして「気持ちでやっているという感じです」と激しさある守りで貢献しながら、攻撃面でもアクセントになる動きを見せている。「一戦一戦集中して、まず千葉県取って、全国で優勝することをチームの目標としてやっている」。その全国制覇を成し遂げるために、今年は欠かせない存在として選手権を戦い抜く。

(取材・文 吉田太郎)
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