beacon

トッティ外しでサポからブーイングのローマ監督「敬意は一人でなく全員に払われるべき」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 クラブの象徴に敬意は払っている。だが、優先すべきは一人の選手ではなくチーム全体だ。ローマルチアーノ・スパレッティ監督は、FWフランチェスコ・トッティの処遇に関してこう明言した。

 出場機会がないトッティがテレビのインタビューで不満を吐露したことを受け、前日会見で先発起用の可能性に触れていたスパレッティ監督は、トッティを21日のパレルモ戦のメンバーから外した。本拠地オリンピコのサポーターは、スパレッティ監督に激しいブーイングを浴びせている。

 試合後、スパレッティ監督はトッティの件について、次のように述べた。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などが伝えている。

「フランチェスコは明日、練習に戻る。今は怒っているというか、不本意というか、それは理解できるよ。彼は自分が選手だと感じており、それをしたいと思っている。何もないのに騒ぎになっている? 私は、実際以上になっていると思う。ただ、彼のように戦後最も偉大な選手であれば…」

「彼がプレーする予定だったのは確かだ。私は嘘をつくために会見に出るわけではない。だが今朝、彼の発言で本当にこの件が騒がれた。私は前日、チャンピオンズリーグを忘れ、試合に集中し、助けるように求めていた。だが、チームの利益に反する状況が生まれた。私は一人だけでなく、全員を考慮しなければいけない」

 トッティはインタビューで自分や過去への敬意を求めた。だが、スパレッティ監督はこう続けた。

「彼が偉大な選手であり、敬意を払われるに値するのは事実だ。だが、敬意は全員に対して払わなければいけない。とても残念なことだったし、私が望んでいたことではない。だが、これが私の役割だ。残念だよ。私は誰とも対立したくない。私が望むのは、ローマが結果を出すことだけだ」

 今季で満了となるトッティの契約については、次のように述べている。

「私はその件に首を突っ込みたくない。彼が決めるべきことだ。私は彼に『(ライアン・)ギグスのようになりたいか?』と聞いた。彼の歴史があれば、あらゆることをつくり上げられる。彼はどんな役割も担えるし、この環境において彼にはほかにないカリスマ性がある。誰もが彼の望む道を追うだろう。(パベル・)ネドベドになりたいか? サッカー選手をやりたいか? OK、だが、私がプレゼントすることは何もないということを理解しなければいけない。彼は選手だが、私は監督だ」

「私はトッティのユニフォームを7、8枚持っている。息子からは『トッティとケンカなんて、何してるのさ?』と言われた。私も参っている。こういうことをしたくはないんだ。最近の彼は良い練習をしていたし、トレーニングのレベルを上げてくれる。足技は変わらない。トッティが何を求めても私は味方であり、クラブはそれを知っている。私はローマとその素晴らしい環境を知っており、サポーターが彼の名前をチャントしたのは良いことだ。彼の歴史に対する絶対の敬意がある」

「だが、今は選択しなければいけない。このまま続ければ、いくつかの試合でプレーする。今夜は先発させる予定だったんだ。だが、こういう発言を受け入れることはできない」


●セリエA2015-16特集
世界のサッカー情報はgoal.com

TOP