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「何となくこのへんかな」1327日ぶり弾の川崎F大島、“ゼロ角度”からのノールックシュート

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[5.4 J1第1ステージ第10節 川崎F1-1仙台 等々力]

 ゴールを見ずに打った“ゼロ角度シュート”だった。川崎フロンターレは0-1の後半28分にMF大島僚太が今季初ゴールとなる同点弾。右サイドでスローインを受けると、ドリブルでDF2人の間を突破し、PA内に切れ込んだ。

「最初はクロスを上げようかなと思ったけど、抜けたときに中を見て、合わせられる選手が見つからなかった。ニアの上を狙えばいいかなと思って、思い切って打った」

 ほとんど角度のない位置からニアサイドを破る豪快なひと振り。ゴールの位置は「見ていなかった」というノールックシュートにGK六反勇治も反応できなかった。「何となくこのへんかな」という感覚で打ったシュート。「正直、どういうコースだったか分からなかったけど、ネットが揺れたのが分かったので、入って良かった」と照れ笑いを浮かべた。

 今季初ゴールとなった大島にとって、リーグ戦でのゴールは12年9月15日の鹿島戦(2-2)以来、実に1327日ぶり。「毎試合ゴールを取らなきゃいけないと思ってプレーしているけど、ゴールを取れてない。今シーズンは1点でも多く取ることを心に決めてやっていた」。今季から10番を背負うリオ五輪代表MFだが、ここまでケガや発熱に泣かされ、欠場する試合もあった。

 それでも「自分自身、納得いかないけど、徐々に追い込んで練習できるようになってきている」と、完全復活への手応えもつかみつつある。「ボランチの選手が点を取れればチームとしてもいいこと。連戦が続くので、勝ち続けて、(首位・浦和から)離されないように食らいついていきたい」。1-1ドローで暫定首位浮上を逃した川崎F。今度は中3日でアウェー柏戦が待っている。

(取材・文 西山紘平)

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