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[国際ユースサッカーin新潟]U-17代表の注目ドリブラー・静岡学園MF渡井は悔しい3試合に、全国総体での再アピール誓う

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[7.18 国際ユースサッカーin新潟第3節 U-17日本代表 1-2 U-17新潟選抜 デンカS]

 U-17日本代表の注目ドリブラー、MF渡井理己(静岡学園高)にとっては悔しい3試合となった。ここまで2試合の出場時間はアディショナルタイムを含めて20分強。3試合目でようやく先発の座が回ってきた渡井は「この前の2試合はあんまり出れていなかったので、最初感覚が掴めなかった。途中からドリブルはできていたんですけど」。26分に左タッチライン際からの仕掛けで鮮やかに2人、3人とかわすシーンがあったほか、コンビネーションで抜けだして決定的なラストパスを通すシーンもあった。

 だが、カットインしながらワンツーを受けたくても、リターンのパスが戻って来なかったりするなど周囲との呼吸が合わず、ボールを触る回数を増やすことができない。また静岡学園ではトップ下やボランチを務める渡井はサイドプレーヤーとしての動きにもやや苦戦。各試合、出場時間の中でビッグチャンスをつくり出したが、それでも「もっとドリブルやりたかったんですけど、クロアチアの時も引かれていたので入り込むのが難しかったり、サイドの動きが微妙に分からないところもあった」。PA付近で仕掛けて、抜き去ることのできる稀有なテクニシャンは持ち味を出し切ることができなかった。

 静岡学園での存在感は明らかに高まってきているが、U-16日本代表として出場した昨年の広島国際に続いて、代表でのアピールは不発。7月27日に初戦を戦う全国高校総体でまた一からアピールする。今回の全国総体が自身にとって初の全国舞台。「どれだけ自分が通用するのかというのがありますし、チームとしても勝ち上がっていって注目も高まっていければ。初戦から勝って、(準々決勝で)東福岡とやりたいですね。そこ勝って、乗って決勝までいきたい。やってやりたいと思うんですけど、(チームに戻って)どれだけ変えられるか」とチームに戻ってからの日々を懸命に取り組んで再び代表入りすることを目指す。

 チームで求められているボールを受ける回数を増やすことはできているというだけに、次のステップはシュート。「シュート増やせと言われている。感覚がないのでもっとシュートを高めていければいい」。トップ下の位置で出場すれば、全国大会で得点王に輝いてもおかしくないほどのタレント。ドリブル、組み立て、そしてラストパスだけに留まらない活躍をする。

(取材・文 吉田太郎)

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