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古巣戦でJ初ゴールもチームは敗戦、東京V平智広「嬉しい反面、残念です」

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[10.2 J2第34節 町田2-1東京V 町田]

 古巣戦でJリーグ初ゴールを決めたものの、悔しさが募った。2013年から2015年までをFC町田ゼルビアで過ごし、今季から東京ヴェルディでプレーするDF平智広は「やっぱり3年間を過ごしたホームグラウンドであるので、懐かしいなという思いはありましたけど、試合は絶対に勝ちたいなと思っていたので、残念です」と敗戦に唇を噛んだ。

 JFL時代の2013年に法政大から町田へ加入。3シーズンで通算84試合1得点を挙げ、今季から東京Vへ加わった。直近の9試合では全てでフル出場。DF井林章とCBコンビを組み、奮闘している。

 敵地で迎えたこの日の古巣戦も先発。そして2点を追う後半23分、自身初となるJリーグでのゴールを決めた。右サイド遠目の位置からのFK、PA内右に流れたボールをMF澤井直人が右足で叩く。跳ね上がったボールが相手DFと井林に当たった。すぐに反応した井林が足で流し、GKの背後にこぼれたボールを平が押し込んだ。

 粘り強さをみせての得点。2013年のJFLで1点を取っているものの、2014、2015シーズンは無得点だった。3シーズンぶりのゴールであることに加え、キャリアで初めてJの舞台で奪ったゴールだ。

 それでも平は「こぼれ球でした。負けている状況で1点を返して、なんとか同点には返せたんですけど……そこは嬉しい反面、残念です」と無念な想いを口にした。

 また自らの得点を喜ぶよりも、前半8分に与えた先制点を悔やむ。実際に失点シーンは、東京Vの右CKから相手がクリアしたボールを平が頭で左サイドへ流し、そこからカウンターを食らったものだった。

「立ち上がりで自分のミスから入ったので、不甲斐ない試合の入り方になってしまって、そこでチームが浮き足立つというか、簡単に失点してしまったので。失点に絡んだのは申し訳ないと思います」

 自身にとってのJリーグ初ゴールよりも、守備陣としての反省の弁が続いたが、これもまた経験だ。東京Vにとって、MFアラン・ピニェイロやFWドウグラス・ヴィエイラ、井林以外にも、セットプレーで点を取れる選手がゴール前にいることは強みになる。古巣戦での反省を糧に、J初ゴールを自信に変えて、また新しい日々が始まる。

(取材・文 片岡涼)

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