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夢の島の風が流れを左右、「この風を利用した」関西大の10番MF清永がOG誘発

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風を利用してオウンゴールを誘発した清永

[12.10 全日本大学選手権2回戦 関西大2-1鹿屋体育大 夢の島]

 風に翻弄された一戦だった。東京・江東区夢の島競技場は強い風が吹き荒れていた。前半に風下に立った関西大(関西4)は0-1で折り返すと、風上の後半に一気に反撃。2-1の逆転勝利で準々決勝へ駒を進めた。

 関西大の神戸内定GK前川黛也(4年=広島皆実高)のボールも風に押し返され、なかなか伸びず。前川のキャッチングから素早く前へとつなぐ形が一切出せないなど、もどかしい時間が続いた。FW池内拓朗(4年=関西大北陽高)が幾度もチャンスをつくるが決めきれず。グラウンダーのシュートも風の影響を受けて流れると、枠を外れていった。そして前半22分に失点。1点を追う展開となった。

 迎えた後半。風上に立った関西大は、一気に地の利を活かして攻め始める。1点ビハインドにもMF清永丈瑠(4年=鹿島ユース)が「前半は向かい風だったので、割り切ってゼロで抑えられれば良かったんですけど、失点してしまいました。でも1試合目も先制されたなかで、逆転できているので、焦りはなかったです。1点取れればチャンスはあるかなと思いました」と話したように焦りはなかった。

 すると後半7分に関西大が同点弾。左CKで清永が蹴り込んだボールは風に乗り、ニアサイドへいた鹿屋体育大MFがバックヘッドする形となり、これがゴールネットを揺らした。「この風を利用したというか、自分が蹴る前に結構風が吹いたのがわかったので狙ってみようかなと。そうしたらいい感じに風に乗ってくれたので。よかったです」と清永は笑顔をみせる。

 鹿屋体育大の10番MF松田天馬(3年=東福岡高)は「風の影響があるのは試合前から分かっていたので、もう少しみんなで共通意識を持てればよかった」と反省していたが、関大の10番・清永は「ピッチでそれ(風の影響)は感じられることなので、11人が共有できていたと思います」と胸を張った。

 チームは後半39分に途中出場したMF平尾柊人(4年=福知山高)の得点で勝ち越しに成功。そのまま逃げ切り、8強入りを決めた。12日の準々決勝では筑波大(関東2)と戦う。

 関西大で伝統ある10番を背負うMFは「今シーズンが始まるときに10番をつけるとなって、伝統もありますし、もちろん重い番号なので、責任を持ってこの1年間をやらないといけないなと感じています」と覚悟を口にした。

「チームが勝ててるのが一番いいこと。自分のプレーを出すよりもチームが勝つことを第一にやっていきたい」。冷静に戦況を見つめる目を持つ関西大の10番は、チームのためにその身を捧げる。

(取材・文 片岡涼)
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