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初戦ベンチ外の男が見せた意地…東福岡MF濱田「何か結果を残したかった」

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途中出場ながらも貴重な追加点を奪った東福岡高(福岡)MF濱田照平(3年)

[1.3 全国高校選手権3回戦 東福岡3-0鹿児島城西 等々力]

 前日に行われた今大会初戦となった東邦戦ではベンチ外となり、悔しさを味わった。しかし、鹿児島城西戦でベンチ入りを果たした東福岡高(福岡)MF濱田照平(3年)は、後半15分にピッチへと送り込まれる。

 前半2分にFW藤井一輝(3年)の得点で先制した東福岡は、その後も主導権を握って試合を進めながらも好機をなかなか創出できない。ベンチで試合を見守っていた濱田は「リードしているけど、徐々に城西の方に流れがいっている感じだった。自分が出たら、その流れを変えようと思っていた」と自分が出場した際のプレーのイメージを膨らませていた。

 そして、1-0のまま迎えた後半15分、MF青木駿(3年)に代わって交代出場を果たすと、右サイドハーフのポジションを任される。「ベンチ入りしたときから『やってやるぞ』という気持ちだった。初戦はベンチ外だったので、試合に出たら『何か結果を残したい』という気持ちだった」。

 すると、後半36分に大仕事をやってのける。中盤で相手のパスをカットしたMF藤川虎太朗(3年)からパスを呼び込むと、「シュートのイメージはできていた。自信を持って打った」と右足のシュートでネットを揺らし、チームに待望の追加点をもたらした。有言実行のゴールに「あまりゴールを決めるキャラじゃないけど、決められて本当にうれしかった」と白い歯を見せた。

 だが結果を残したものの、次戦の出場機会が約束されているわけではないと本人も気を引き締める。そして、出場機会をつかめたら、チームのために戦いたいと力強く語った。「2連覇が懸かっているので、目の前の1試合1試合に集中したい。試合に出るチャンスがあったら、チームが勝つために何をすべきかを判断しながらプレーしたい」。巡ってくるであろう出場機会で、再びチームに貢献できるようにと決意を表した。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)

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