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変化したW杯への意識、車屋「目の前のチャンスをつかみたい」

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日本代表に初招集されたDF車屋紳太郎

 その表情にはどこか緊張もあった。日本代表に初選出されたDF車屋紳太郎(川崎F)は初日の練習を終え、「徐々にチームに溶け込んでいければ」と意欲的に語った。

 ランニングでは大津高時代の2学年後輩にあたるDF植田直通(鹿島)と並んで走り、談笑する姿も見られた。「高校時代の話をしながら。久しぶりだったので、楽しみながら話していた」。GK中村航輔、MF倉田秋とも話をしたそうで、「いろんな選手と話していきたいし、サッカー以外のことも話していければ」と、ピッチ内外で自分をアピールしていくつもりだ。

 明日2日以降には海外組も合流してくる。昨年3月の日本代表候補合宿にも参加した車屋だが、海外組を含めたフルメンバーでの合宿は初めて。「コミュニケーション? 苦手だけど努力しながら。そういうことも大事」と苦笑いを浮かべながらも、自分から積極的にコミュニケーションを取っていこうとしている。

 6大会連続6回目のW杯出場を決め、ロシアW杯まで9か月を切ったタイミングでの初招集。「正直、この段階で選ばれるとは思っていなかった」という25歳の左サイドバックはW杯についても「自分がそこの舞台に立つとかは考えてなかったし、今まではテレビで見るしかない環境だった」と率直に言う。

 とはいえ、「目の前にチャンスが少なからずある。そのチャンスをつかみたい」と、実際に日本代表に招集されたことで自分の中の意識も確実に変わりつつある。「自分の中でスイッチというか、やらないといけないという思いが芽生えた。9か月という具体的な数字も言われて、そこに向けてやらないといけない」と、決意を新たにした様子だった。

(取材・文 西山紘平)

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