10人の実践学園が100分間の死闘制す!延長後半ATの劇的決勝点で5年ぶり選手権出場
[11.11 選手権東京都Bブロック予選決勝 國學院久我山高 0-1(延長) 実践学園高 駒沢]
第96回全国高校サッカー選手権東京都Bブロック予選決勝が11日、駒沢陸上競技場で行われ、國學院久我山と実践学園高が対戦した。80分間では決着が付かず、延長戦の末に実践学園が1-0で勝利し、5年ぶりの全国大会出場を決めた。
実践学園は関東大会、総体に続いて東京都の代表権を勝ち取り、東京都1部リーグ優勝チームは選手権予選で結果を出せないという“ジンクス”を破った。実践学園を率いる深町公一監督は「大事な試合、苦しいとき、追い込まれたときに力を発揮できる不思議なチーム」と、“逆境”で境勝負強さを発揮した選手たちを称えた。
互いに前半から持ち味を発揮する。久我山がFW鵜生川治臣(3年)を起点にパスをつないで攻撃を組み立てれば、実践学園は全員のハードワークで対抗。出足の速いプレスをかけ、中盤でのボール奪取からショートカウンターでチャンスをつくり、左サイドのMF山内稔之(2年)が縦への推進力を生んだ。
スコアレスで折り返した後半開始と同時に久我山は交代カードを切り、元日本代表FW北澤豪を父に持つFW北澤快(3年)に代え、FW松本雄太(3年)を投入。右サイドのスペースを縦に仕掛けてチャンスをつくると、実践学園もMF大関友貴(3年)の投入から攻撃が活性化する。しかし、後半31分、実践学園はアクシデントに見舞われ、MF浦寛人(3年)が一発レッドで退場。残り時間は10人での戦いを強いられることになった。
チームを支えるボランチが痛恨の退場。“浦のために”と残された10人が一丸となり、奮い立った。「浦のためにというのは自然に声が上がって、彼のためにみんなが走りきろうと体を張ってくれた」(深町監督)。数的優位に立った久我山はパスをつないでサイドチェンジで揺さぶるが、ボランチのMF北條滉太(3年)や主将DF尾前祥奈(3年)が体を寄せて対応。後半36分には大関が右足でアウトにかけた強烈ミドルを放ったが、惜しくもクロスバーを直撃。一人ひとりが攻守に走り抜いた。
80分間では決着がつかず、試合は延長戦に突入。延長戦では鵜生川がシュートを連発するが、DF斎藤彰人(3年)らが体をぶつけて危機を消す。1人少ない実践学園はMF前原龍磨(3年)、山内と、足をつる選手が続出する。満身創痍の状態。すると、このままPK戦に突入するかと思われた延長戦終了間際に劇的な展開が待っていた。
延長後半アディショナルタイム、山内が祈りを込めて左足で右CKを蹴り込む。ファーサイドのDF人見隼斗(3年)がヘディングで折り返すと、クロスバーを直撃。ゴールライン近くでバウンドしたボールを10番のFW武田義臣(3年)が頭で押し込んだ。土壇場で生まれた値千金の決勝ゴール。直後にホイッスルが吹かれ、実践学園が1-0で劇的勝利。久我山に競り勝って全国大会への出場切符をつかんだ。
深町監督は「彼らは日頃から一生懸命やってくれている。最後は1人減りましたけど、全員が1.1の力を出してくれて、10人で退場した浦の分まで走ってくれた」と選手たちのたくましさに目を細めた。夏のインターハイは1回戦敗戦。2回戦流通経済大柏高(千葉)戦に意識を傾けたことで足元をすくわれたため、「インターハイで経験したのでまずは初戦に全力を尽くしたい」と一戦必勝を誓うと、「実践学園の最高成績がベスト16。選手がつくった目標はそれに近づき、越えること。まずはベスト8」と選手権での戦いに視線を向けた。
●【特設】高校選手権2017
★日テレジータスで「高校選手権」地区大会決勝を全試合放送!11/20(月)14時~運命の「抽選会」を生中継!
第96回全国高校サッカー選手権東京都Bブロック予選決勝が11日、駒沢陸上競技場で行われ、國學院久我山と実践学園高が対戦した。80分間では決着が付かず、延長戦の末に実践学園が1-0で勝利し、5年ぶりの全国大会出場を決めた。
実践学園は関東大会、総体に続いて東京都の代表権を勝ち取り、東京都1部リーグ優勝チームは選手権予選で結果を出せないという“ジンクス”を破った。実践学園を率いる深町公一監督は「大事な試合、苦しいとき、追い込まれたときに力を発揮できる不思議なチーム」と、“逆境”で境勝負強さを発揮した選手たちを称えた。
互いに前半から持ち味を発揮する。久我山がFW鵜生川治臣(3年)を起点にパスをつないで攻撃を組み立てれば、実践学園は全員のハードワークで対抗。出足の速いプレスをかけ、中盤でのボール奪取からショートカウンターでチャンスをつくり、左サイドのMF山内稔之(2年)が縦への推進力を生んだ。
スコアレスで折り返した後半開始と同時に久我山は交代カードを切り、元日本代表FW北澤豪を父に持つFW北澤快(3年)に代え、FW松本雄太(3年)を投入。右サイドのスペースを縦に仕掛けてチャンスをつくると、実践学園もMF大関友貴(3年)の投入から攻撃が活性化する。しかし、後半31分、実践学園はアクシデントに見舞われ、MF浦寛人(3年)が一発レッドで退場。残り時間は10人での戦いを強いられることになった。
チームを支えるボランチが痛恨の退場。“浦のために”と残された10人が一丸となり、奮い立った。「浦のためにというのは自然に声が上がって、彼のためにみんなが走りきろうと体を張ってくれた」(深町監督)。数的優位に立った久我山はパスをつないでサイドチェンジで揺さぶるが、ボランチのMF北條滉太(3年)や主将DF尾前祥奈(3年)が体を寄せて対応。後半36分には大関が右足でアウトにかけた強烈ミドルを放ったが、惜しくもクロスバーを直撃。一人ひとりが攻守に走り抜いた。
80分間では決着がつかず、試合は延長戦に突入。延長戦では鵜生川がシュートを連発するが、DF斎藤彰人(3年)らが体をぶつけて危機を消す。1人少ない実践学園はMF前原龍磨(3年)、山内と、足をつる選手が続出する。満身創痍の状態。すると、このままPK戦に突入するかと思われた延長戦終了間際に劇的な展開が待っていた。
延長後半アディショナルタイム、山内が祈りを込めて左足で右CKを蹴り込む。ファーサイドのDF人見隼斗(3年)がヘディングで折り返すと、クロスバーを直撃。ゴールライン近くでバウンドしたボールを10番のFW武田義臣(3年)が頭で押し込んだ。土壇場で生まれた値千金の決勝ゴール。直後にホイッスルが吹かれ、実践学園が1-0で劇的勝利。久我山に競り勝って全国大会への出場切符をつかんだ。
深町監督は「彼らは日頃から一生懸命やってくれている。最後は1人減りましたけど、全員が1.1の力を出してくれて、10人で退場した浦の分まで走ってくれた」と選手たちのたくましさに目を細めた。夏のインターハイは1回戦敗戦。2回戦流通経済大柏高(千葉)戦に意識を傾けたことで足元をすくわれたため、「インターハイで経験したのでまずは初戦に全力を尽くしたい」と一戦必勝を誓うと、「実践学園の最高成績がベスト16。選手がつくった目標はそれに近づき、越えること。まずはベスト8」と選手権での戦いに視線を向けた。
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