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三浦学苑は2点差逆転するも延長終了間際の失点で敗戦。「勝負強さが桐光の方が上だった」

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[11.25 選手権神奈川県予選準決勝 三浦学苑高 3-4(延長)桐光学園高 ニッパ球]

「惜しいじゃ、ダメ」。三浦学苑高は0-2から3点を奪い返す逆転劇を演じたが、逃げ切ることができず。延長後半アディショナルタイムの失点で桐光学園高に敗れた後、枝村隼人監督は無念の表情で首を振った。「(トーナメント戦は)勝ってナンボではある。その勝負強さが桐光の方が上だった――」。

 立ち上がりに不運な形で失点した三浦学苑は徐々にボールを支配して攻め返す。そして前半終盤にはFW川上渚(2年)の左足FKやMF野原広太(3年)の高さも活かしてビッグチャンスを作った。流れ良く後半を迎えた三浦学苑だが、後半2分に再び失点。0-2と突き放されてしまう。

 それでも、枝村監督が「2点目を食らっても冷静に対処してやってくれた」と讃えたように、選手たちは焦らずにまた桐光学園を目指し続ける。5分、左クロスのこぼれ球を拾ったFW松尾凌我(3年)がターンしながらの左足シュートを決めて1点差。そして16分、パスワークから松尾が素晴らしいスピードの突破で左サイドを打開すると、そのクロスをMF杉山十椰(2年)が1タッチでゴールへ押し込んだ。

 興奮の三浦学苑イレブン。その勢いが桐光学園を飲み込む。20分、左ロングスローを投じた右SB佐藤健(3年)がクリアボールを拾うと、ゴール方向へ右足アウトサイド気味に蹴り込む。ボールはそのままGKの頭上を越えてファーサイドのゴールネットに突き刺さった。

 だが、反撃する桐光学園の勢いを跳ね返すことができず、28分に失点。それでも、ここから空中戦で抜群の強さを発揮するCB山田虎之介(3年)やCB{{猪俣主真}(3年)}中心に粘った三浦学苑は延長戦でもセットプレーで勝ち越しのチャンスを作り出す。だが、終了間際の失点で力尽きた。

 今年3月に全面人工芝グラウンドが完成。グラウンダーでボールを繋ぐ部分を重視してきたことは2点目のシーンなどこの試合の中でも発揮されていた。今年は関東大会予選で優勝し、本大会でも準優勝。それでも選手権予選を勝ち抜く力はまだ足りなかった。来年、今年以上に勝負強さを身に着けて、悲願の選手権出場を果たす。
 
(取材・文 吉田太郎)
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